NSJコラム
5月29日 8:30

新興銘柄 大量保有報告書
 フィデリティ投信、フォルティス・アセットなど積極参戦


新興市場は戻り歩調鮮明。ここでは、最近提出された大量保有報告書から機関投資家などの投資動向を追う。

 スタートトゥ、ダイヤモンドD、
  レーザーテック、国際計測に新規資金流入


表1は4月14日から5月27日の間に提出された大量保有報告書で、持ち分変動が明らかになった主な銘柄一覧。

処分売りにいそしむ機関投資家も散見されるが、全般は取得報告が優勢。新規買い付け報告も増えつつあり、フォルティス・アセットマネジメントは昨年10月以来、シオズミアセットマネジメントはM&Aセンター(2127)、ヴィレッジヴァンガード(2769・JQ)への投資開始を明らかにした昨年2月以来となる、新規取得をそれぞれ報告した。

買い付け銘柄は、フォルティスは、レンタルビデオ・DVD最大手「TSUTAYA」を運営するCCC(4756)と業務資本提携を結び、成長加速期待が出てきた、夢の街創造委員会。シオズミアセットは、1店舗1業態を指向し、M&A(企業合併・買収)活用もあり成長に弾みがついている外食株のダイヤモンドダイニング。

機関投資家別では、フィデリティ投信は引き続き積極参戦。アパレルEコマースサイト運営のスタートトゥデイ、省エネ家電などに欠かせないサーミスタ製造の芝浦電子を買い付け。フィデリティ系のFRMも買い優勢で、広島県・岡山県で食品スーパーを展開するハローズ、液晶検査装置メーカーで技術力に定評のあるレーザーテックを新規取得した。

このほか、JPモルガンは、昨年5月に市場デビュー、電子ブック閲覧ソフトやコンテンツ配信を手掛けるプライムワークスを新規取得。今年4月に新規取得を明らかにしたばかりのアドウェイズをさらに買い増し。

AIGインベストメンツによる新規取得が判明した国際計測器は、動力がガソリンであろうが電気であろうが自動車には不可欠なパーツ、タイヤのバランス測定装置メーカー――と、「伸び盛りの企業」「知る人ぞ知る実力企業」への資金投下が目立つ。

新たな機関投資家も日本株投資に参戦。ASEETの新規取得(大半が新株予約権)を報告したディー・イー・ショウ・アンド・カンパニー・エルピーだ。

ディー・イー・ショウは今年4月1日時点で運用資産290億ドル、1600人の従業員を抱える世界最大級のヘッジファンド。その面子は多士済々で、フルブライト・スクーラー、国際数学オリンピックのメダル保持者、2003年の女子チェス世界チャンピオン、名人級のブリッジプレーヤー、なども所属している。今後、対日投資を増やすか注目されている。

個別では、CSKによる大証1万3437株の売りは野村証券がまとめて引き取るも、このうち運用目的は2422株のみ。日本アジア投資による売りをシーズメンは自社株買いで吸収した公算大。ミヤコも日本振興銀行による売りを自社株のTOB(株式公開買い付け)で吸収した。

その日本振興銀行は、佐藤食品工業、マルマンを市場外で売却。MAGねっと(元SFCG傘下、8073・JQ)系列のジャスティス債権回収は、山田債権回収を追加取得するも、保有全株をQ&Companyへ担保として差し入れた。元SFCG系列企業や、同系列から日本振興銀行へ“実質的に”株主が切り替わった企業は、需給に不透明感があり、引き続き注意を払いたいところ(このほか怪しげな売買状況は表2参照)。

表2 集計対象期間中の大量保有報告書から見る不透明感漂う面々
投資家売買状況
井出和成氏(フクジュコーポ役員)
セイクレストを取得価格と同値でフクジュコーポレーションへ売却
鈴木清美氏(オーキタ役員)
セイクレストを取得価格と同値でオーキタへ売却
メ モ
■井出氏は以前、オックスHDの新株予約権を第三者割当で取得した時、フェニックスホールディングスのオーナーとして登場(フクジュとフェニックスの住所は同一)
■井出・鈴木両氏は組んで活動することがあるもよう。両氏は過去、キムラタンや日本製麻でも活躍。
■個々では井出氏は東邦グローバル、NFK、昭和ゴム、エス・サイエンス、東理などに投資。鈴木氏はランドコム、デザインEX、フェヴリナ、ヤマシナなどに投資実績
船井ビジョンクリエイツ
サハダイヤを徐々に売却。直近保有比率は32.97%
メ モ
■4月1日および15日付報告書によれば、サハダイヤ株の売却先は、前野森幸氏(バナーズ株を巡る恐喝事件で09年3月に逮捕)、中山俊則氏(総和地所社長、ニューディール筆頭株主、AIFG系)、フクジュコーポ、オーキタ、ジャパンベンチャービジネス
■ジャパンベンチャービジネスの事務上の連絡先「星野健秀法律事務所」の星野健秀弁護士は、セイクレストの社長、サハダイヤの大株主であるブリッツ・インベストメント・パートナーズなどの連絡先であるほか、日本和装の顧問弁護士でもあるもよう

ロジコムにも触手

 チョウ・ヒジュン氏 フィスコ買い増し


チョウ・ヒジュン氏のフィスコ株保有割合は17%を突破してきた。ここまで保有目的は、2月10日付(純投資)→12日付(経営参画)→3月2日付(安定株主として保有)→4月22日付(経営参画)と変遷。2月の爆騰相場(1カ月で株価7倍超に大化け)を生み出すきっかけとなった「経営参画への目的変更」が4月に再び行われたものの、市場は冷静に対応。「二匹目のドジョウ」はやはりいなかったようだが、継続的に買い付けているためか、値持ちの良い状態が続いている。

そんな中、チョウ氏は、5月19日付大量保有報告書でロジコム(8938・HC)の新規取得を明らかにした。同氏は2月16日より取得開始、保有目的は「経営参画」。株価は同報告書提出から3営業日で32%上昇、9万9000円をピークに足元は伸び悩みの展開となっている。

弊紙の取材に対し、チョウ氏は「ロジコムは解散価値(同氏は22万円と試算)に着目して投資している」とコメント。ロジコムの青木英男会長との面識があること、ほかの日本株投資も継続していることをにおわせる発言もあったが…。海千山千の御仁ともいえるだけに、真意はなお不明。(Q)


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東証一部売買高15.8億株02日 15:00
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ドル/円84.27-0.1502日
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