2009年は1993年との類似性に関心
今年(2010年)は2004年との共通項を指摘する声
似ている?似ていない?
株式市場ではかねて、その時々の相場を、過去の展開になぞらえて「〇〇年のパターンに近い」などと表現することが多い。昨年(2009年)については、日米の劇的な政権交代など経済・社会現象も絡めて、「1993年との類似性」が盛んに指摘され、本紙でも折に触れ紹介してきた。
もっとも、年が替わって10年になってみると、むしろ「04年との類似性」を指摘する声も高まりつつあるようだ。
出口、破綻、政治は…
それでは、04年と10年のどこが似ているのか…。日経平均の推移で言えば、前年の春に大底を形成し、急激なリバウンド相場を経ての展開である点だ。ということは、03年と09年の波動も似ているわけで、「3、4月に底入れ・夏から秋にかけて戻り高値を付けた後に調整するが、年末・年始で急激に切り返す」といったパターンだ。当時の展開をそのままなぞるならば、4月に昨年来の高値を付けにいき、その後は調整。そして、本格的な上昇につながるのは翌年半ばから、といった流れが想起されてくるところだ。
背景となるグローバルな経済状況も、どこか似通っている。当時は、ITバブル崩壊後の不況を克服するため、各国金融当局が潤沢な資金を供給。相場や経済の復調後の「出口戦略」が焦点となってくるわけだが、「ITバブル」を「クレジットバブル」(あるいは米国住宅バブルなど)に置き換えれば、現在も状況はそっくり。
ちなみに、今年1月に中国銀行(中央銀行)が預金準備率引き上げに踏み切ったが、「最初の引き上げ転換」は、03年9月以来のことだ。
もう1つの象徴的な類似例として、04年1月26日に、あしぎんFGが上場廃止となり、市場の話題を集めたが、これは、今年2月20日に上場廃止されたJALの相似形と言ってもいい。ともに、放漫経営が指摘され、政策的な支援を得られずの破たん。目先筋主導でマネーゲーム的な動きが見られた点も共通する。経済が、バブル↓不況↓復調と転じる中で表面化してきた歪(ひず)みの1つとみてもいいのかもしれない。
「日経平均ベースの1株利益推移」などほかにも、04年と10年の類似性を示す例は、いくつかある様子だが、逆に、両年の違いとしては、「政治」の動向が挙げられよう。
人によって評価は違えど、首尾一貫して「郵政民営化」へと突き進んでいった小泉内閣と、発言のブレや政権運営上の不安定さが目立つ、現在の鳩山内閣。調整を経て、翌年(05年)の大相場へと発展していった当時の展開の再現を望むのなら、現政権の一層の頑張りに期待するしかない、のかもしれない。(A)
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