NSJコラム
3月12日 11:30

総合商社株に躍動感

 三井物産筆頭に大商い

 資源高で来期業績拡大に期待



三井物産 日足

足元の世界景気の回復期待拡大や資源価格上昇を受けて、総合商社株が高値圏に迫ってきた。10日のニューヨーク原油先物相場は、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近4月物が一時83・03ドルと約2カ月ぶりの高値を付けるなど、資源高を背景とした商社株への見直し機運が高揚。

商社株の先頭を走るのは三井物産(8031)だ。一足早く上値追い態勢を整え、11日は全市場売買代金ランキング上位となる大商いの下、連日の昨年来高値更新と賑わった。直近ではブラジル資源大手ヴァーレが2010年度の鉄鉱石価格について09年度比90%以上の値上げを提示したことで、ブラジルの鉄鉱石に強い三井物産に業績拡大期待の買いが向かった。

また、ゴールドマン・サックス証券が9日付で出した商社のレポートも追加材料。ゴールドマンは鉄鋼原料に対する旺盛な需要を背景に、原料炭や鉄鉱石の予想価格を引き上げ、総合商社各社の来3月期業績予想を上方修正した。

三井物産を投資判断(3段階)「バイ」(買い)継続、目標株価1710円→1900円とする一方、三菱商事(8058)は投資判断「ニュートラル」(中立)継続、目標株価2700円→2880円とし、セクター内で若干の強弱感も。

加えて、需給の好転も評価材料だ。5日の信用売り残は前週比211万株増の485万株で、取組倍率は前週の1・71倍から0・74倍にまで改善した。

一方、三井物産追撃の一番手は力強い修復相場を形成している丸紅(8002)。11日に一時567円を付け、1月20日の昨年来高値570円に肉薄しており、上値突破が期待される。取組倍率は1・13倍に改善しており、需給面でも三井物産に次ぐ。

伊藤忠商事 日足

残る三菱商事、伊藤忠商事(8001)、住友商事(8053)の3社は日経平均と同じ今年1月15日に昨年来高値を付けている。全社が高値トライとなる中で、住友商事が最後尾となっているのは毎度ながらの展開。取組倍率も4・24倍とダントツに重い。

伊藤忠、三菱商事は資源に強く、資源高の流れに乗りやすい。伊藤忠は9日、国際石油開発帝石(1605)と権益を持つアゼルバイジャン領カスピ海海域の大規模油田で両社合計で新規に8億4000万ドル(約750億円)を投資して追加開発に参加すると発表したばかり。

また、資源関連の流れは海運株にも波及。中国の旺盛な鉄鉱石、石炭需要を受け、ばら積船市況が上向いている。その恩恵を強く受ける商船三井(9104)は戻り高値の1月19日の632円に肉薄。ほかにも、第一中央汽船(9132)など中堅株人気が盛り上がった。(B)


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