店舗の改装投資活発化で恩恵
出展抑制も緩和へ
乃村工藝社、丹青社に活躍期待
消費不振を背景に出店拡大に慎重な姿勢を見せてきた小売業界において、既存店の改装で集客力の向上を狙う動きが加速している。
小売の中でも売り上げ不振が深刻な百貨店業界では、セブン&アイ・ホールディングス(3382)傘下の西武百貨店が、2010年12月に有楽町店を閉鎖する一方で、テコ入れを狙う池袋本店には300億円規模の大規模な投資を進めている。J.フロントリテイリング(3086)傘下の大丸松坂屋百貨店も、主力店舗の本格改装に乗り出す構えだ。
またスーパーでは、イオン(8267)が10−11年度に約20カ所のショッピングセンターの改装に踏み切るほか、ホームセンター最大手のDCM Japanホールディングス(3050)も、10年度に全店の約半数の改装を始めると伝えられている。
ここまで改装投資が旺盛になってくると、株式市場で関心が集まってくることになりそうなのが、乃村工藝社(9716)や丹青社(9743)といったディスプレー事業を手掛ける企業だ。
乃村工藝社は9日に、前2月期の経常利益見込みを8億円から12億7000万円(前期比55%増)に引き上げたばかり。今後についても、スカイツリーの建設が進む東京都墨田区や、大阪駅周辺の再開発で大いに活躍してくるとみられ、株価も出直り色を強めてきている。
一方の丹青社は、19日に今1月期計画を発表する予定。同社についても、今期は業績回復に転じて黒字転換が見込めるとの見方が強まっており、チェックしておく必要があろう。
改装投資が追い風になる半面、各種展示会などの出展低迷が足かせになるのではと懸念されるところではある。しかし、「販売促進分野でも、顧客企業の予算が増えはじめている」(乃村工藝社総務・IR部)といい、こちらもこれから回復傾向をたどっていく公算が大きい。(U)
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