売買するときに気をつけること『株式投資の法律』

1. 「相場操縦」とは?

「好業績」「新商品」など、株価を押し上げるきっかけが存在しないにもかかわらず、なぜか株価がみるみる上がる銘柄には要注意!その理由について説明しましょう。
 株価は本来、証券市場に参加する投資家たちによって公正に決められるべきものです。また、"公正"が保証されているからこそ、投資家は安心して株式投資を行うことができる、ともいえます。

 ところが、中には架空の売買を繰り返して株価をつり上げるなど、人為的・意図的に相場を操る不届き者が存在しているのも事実。

 株は、「買いたい」と思う人が多いほど値段が上がり、「売りたい」人が多ければ値段は下がります。このしくみを利用して、たとえば、最初は「買いたいフリ」をして市場の注目を集めておき、値上がったところで一気に売る、という具合に演技をすることで、株価をゆがめてしまうのです。このような行為を「相場操縦」といい、法律により、厳しく禁じられています。

「誘い込む」がキーワード

 相場操縦にあたる行為は多数ありますが、判断基準としては主に、次の3つのポイントが挙げられます。

 まず一つ目は「取引に誘い込む」という目的の有無。

 投資家の注目を引くためには"活発な取引"の下で"派手な値動き"を見せることがもっとも手っ取り早く、具体的には、(1)同一銘柄を頻繁に売買、(2)複数人が共謀して同時に同じ銘柄の注文を出す、(3)引け直前に大量の成り行き注文を出す、(4)特定銘柄を買い続けて株価を上げる「買い上がり」、その逆の「売り崩し」といった方法がとられます。

 多くの投資家は株価の動きとともに出来高にも注意を払っていますから、ある銘柄が突如として活発な商いを繰り広げれば、それだけで投資家たちの興味を大いにそそります。

 中には、新商品や上方修正などの好材料が飛び出して人気化するケースも、当然あります。そのため、作為的な相場形成にあたるかどうかの見極めには、取引内容や注文の出し方などを総合的に見て慎重に判断する必要があります。

 二つ目のポイントは「人為的に、株価が変動するとの情報を流すこと」(風説の流布)。特定の銘柄に投資家の関心を引き付けることが狙いです。この場合、実際に相場が変動するしないにかかわらず、故意に情報を流布すること自体が法律で禁止されています。身近な例ではインターネット上での無責任な発言もこれにあたるので注意しましょう。

 三つ目のポイントは、重要事項に虚偽があったり、誤解を持たせるような表示を故意に行うことです(虚偽表示の禁止)。一般投資家を取引に誘い込むための行為とみなされ、厳しく罰せられます。

相場の秩序を乱す「相場操縦」とは?

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