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インタビュー2020年7月30日

トップインタビュー ドラフト デザイナー・代表取締役 山下泰樹氏 「空間」デザインのパイオニア、7月31日に名古屋セミナー開催

アフターコロナ時代を「個人投資家と共有したい」

ドラフト(5070・東マ)に注目したい。オフィスなど建築物のデザインを手掛け、今年3月17日にIPO(新規上場)を果たした。しかしコロナ禍を受けて当日に行われるはずのIPO定例「社長会見」が中止されるなど、いまだ投資家とは十分な接点が持てずにいる。創業者であり現役のデザイナーでもある山下泰樹氏に「いまの想い」を聞いた。

「オフィスデザイン」を広めたドラフト

株式市場からは「リアルな接触の機会が減るからオフィスは不要、これをデザインするドラフトの業績はダメージを受けるのでは?」という声が聞かれる。非接触コミュニケーションを支えるIT系の企業が注目されていて、それは当然なのだが、誤解もある。これを解消するべく当社は、まずは個人投資家の皆さまに当社と直接触れ合っていただく機会を積極的に設けようと考えた。この記事が掲載される7月31日、名古屋の投資家からコミュニケーションを始めることにした。

「オフィスデザインといえばドラフト」と言われるほど業界内の知名度は高い。創業は2008年。「人が長い時間を過ごすオフィスこそが快適であるべき」との思いから会社を立ち上げ、まだ日本に存在しなかった「オフィスをデザインする」という概念を広めてきた、まさにパイオニアたるゆえんだ。

「次世代」を仕掛ける

単なる箱だった存在に付加価値を持たせることで社員のクリエイティビティ(創造性)を引き出し、人材採用にも役立たせる。今でこそ当たり前の概念だが、創業当時はオフィス=コストであり、どれだけ社員を収容できるかといった効率性が最重視されていた。しかし当社の思いに共感する企業は多く、知名度向上やブランディングに苦心するIT系スタートアップを中心に、ドラフトは、働き方も自由な彼らの「らしさ」をオフィスで表現した。

こうして手掛けたオフィスは多数のデザイン賞を獲得するなど海外でも高く評価され、12年が経過した現在では、大手飲食からグローバル展開する電気機器メーカー、国の開発機関までとクライアントが様々に拡大。オフィスデザイン市場それ自体も広がり、当社以外のプレーヤーが多数登場したが、それでも依然としてドラフトはパイオニアであり続けている。

オフィスにとどまらない「空間」、ビル一棟あるいは街全体のデザインを指名されるようになったのだ。例えば名古屋。昨年7月にオープンしたイノベーション拠点「ナゴヤ イノベーターズ ガレージ」を任されたのだが、これは、モノづくりで有名な企業はあるもののベンチャーが生まれないという名古屋市が持つ課題を解決するべく、当社がコンセプトから立ち上げたもの。ほかにも中心部の複合商業施設を受注。リニア開通で名古屋が存在感を一層増すであろう令和の時代を象徴する建物を、こちらもコンセプト作りから手掛けている。

アフターコロナで活躍余地さらに拡大

空間の在り方については、これまでも変化を求められるタイミングで必ずドラフトが建築・不動産業界に対して道筋を示してきた。なぜならドラフトは私を含めて社員の6割がデザイナーというクリエイター集団。クライアントの要望をカタチにするだけのデザイン会社が多い中で「いま世の中に求められているニーズはこれ、だからこんなコンセプトでいきましょう」といったコンサルティング型の提案を得意としている。「思いもよらないアイディアが飛び出す」と関係者はいつも当社のプレゼンを楽しんでくれている。

ドラフトに期待を寄せてくれるクライアントは数も規模も拡大しており、結果、手掛ける案件は年々大型化。これが収益構造の安定化と、社会に与えるインパクトの増大につながり、案件がさらに大型化するという成長サイクルが続いている。

7月31日、まずは名古屋から

現在は大学教授や感染症の権威、デベロッパーなど関係者とアフターコロナで「あるべき空間」の議論を重ねていて、例えばITとさらに融合させたオフィスや街について、誰も考えつかないモデルケースを確立することが、デザインのパイオニアであるドラフトの使命だと考えている。

住宅も手掛けることになった。1LDK「W」と、従来の間取りを2倍(ダブル)に広げ、WORKを加えた「次世代住宅」の基本デザインを急遽、開発。これをアフターコロナの重要戦略に据えたデベロッパーと共に広めていくことになるだろう。

次世代住宅しかり、先述した名古屋のプロジェクトについても「ビルひとつ建てておしまい」ではなく、街全体をさらに活性化させることが目的。そんなドラフトが描くビジョンを、発注者の名古屋市やプロジェクトを共に進めるデベロッパーに対して語るように、31日の会社説明会では名古屋の個人投資家の方々と共有したい。

※7月31日、名古屋セミナーの詳細はこちら