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IPO2016年2月18日

☆新規上場紹介 富士ソフトサービスビューロ(6188) コンタクトセンター運営などBPO専門会社

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富士ソフトサービスビューロ(6188)が3月15日、JASDAQに新規上場する。

ソフト開発会社の富士ソフト(9749)が全額出資して1984年に創業した同社。当時は生命保険会社などが扱う個人情報の入力が主な事業だった。現在は「コールセンターサービス」「BPOサービス」との2事業を主力とする。

コールセンターサービスでは本社内と千葉県我孫子市、福島県会津若松市、新潟県新潟市の4カ所にコールセンターならぬ「コンタクトセンター」を置き、顧客企業に代わって一般からの各種問い合わせに対応する。近年は「ITヘルプデスク(テクニカルサポート)」「年金相談」「金融系事務処理」の3領域に特化した「特化型コールセンター」を展開し、競合との差別化を図る。

ちなみにコンタクトセンターとは、コールセンターが電話限定とするのに対して、FAXや電子メールなど複数メディアに対応する設備を指す。端末の多様化など技術革新に加えて、企業側が近年、顧客との関係性深耕の手段としてCRM(顧客管理システム)の重要性に注目しているとの背景から、コンタクトセンターの活用が拡大しているという。加えて同社では一般向け販売促進やアンケート調査を自発的に行うなど、顧客企業のニーズをくんだ多様なサービスを提供している。

一方のBPOサービスはデータ入力、電子化など書類の整理・保管などの業務を顧客企業に代わって行うというもの。大阪、福岡など7拠点で対応するほか、顧客企業への人材派遣も手掛ける。

顧客に官公庁が多いことも大きな特徴だ。年金相談専門コンタクトセンターを運営することもあり、日本年金機構向けが売上高の17%を占める(2015年3月期)。一方で親会社の富士ソフトあるいはグループ会社向けは全体の1割にも満たない。

今回の上場で得た資金について会社側は「コンタクトセンターの増設や通信機器の更新など設備投資に充てる」としている。

概 要
事業内容コールセンターおよび事務センターなどのBPO事業
本社東京都墨田区江東橋 2-19-7
代表者貝塚隆
設立1984年10月
上場前資本金2億1,000万円
発行済株式数(上場時)225万株(上場時)
筆頭株主富士ソフト(上場前90.04%)
公募株式数352,000株
売出株式数352,000株(オーバアロットメント 105,600株)
初値1,010円(13.5%高)
公開価格890円(3/4)
ブックビル仮条件800〜890円(2/24)
ブックビル期間2月26日〜3月3日
引受証券野村(主幹事)、みずほ、SMBC日興、大和、SBI

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2014/37,212百万円227百万円49.44円24.7円
2015/37,692百万円172百万円49.96円25.1円
2016/3(予想)7,790百万円251百万円74.85円20.0円

[本紙2月19日付2面]

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