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銘柄・相場情報2024年8月23日

SBIレオスひふみ 上場来高値更新 藤野氏が「残りの生涯、命を懸けてやる」というファンド 26日に募集開始

SBIレオスひふみ(165A・G)が続騰。21日発表の大幅株式分割、配当上方修正を引き続き好感し、上場来高値を更新した。

株式分割は9月末に1対8。投資単価を1万円程度に引き下げることで、若年層を含め幅広い世代が投資しやすい環境を整え、株式の流動性向上と投資家層を広げることが目的。

配当方針も変更する。従来は配当性向30%以上としていたが、今期から配当性向50%以上とし利益成長による増配を基本路線としつつ、市況で業績が振れる事業特性を踏まえ、DOE(株主資本配当率)10%以上になるよう年間配当を設定する。

DOE採用により配当予想の公表も可能になった(業績予想を開示していないため、これまで配当予想は「未定」としてきた)。今期配当は前期末の1株当たり株主資本(534円)の10%に当たる「53円40銭」(分割考慮前、前期は36円)を計画。現値での配当利回りは3.8%程度となる。

22日は同社傘下で投資信託「ひふみ」シリーズを運用するレオス・キャピタルワークスの新ファンド「ひふみクロスオーバーpro」のプレス向け説明会を開催した。未上場企業と上場企業に投資するファンドで、NISA成長投資枠の対象。

組み入れ割合のイメージは、上場直前のレイターステージの未上場企業10%程度、クロスオーバー35%程度、IPO5年内の企業5%程度、ひふみ投信マザーファンド50%。個人投資家にはこれまでなかなか難しかった未上場投資の道を開くもの。企業にとっては未上場段階から投資し、上場後も保有するクロスオーバー投資により“死の谷”の解消につながり、投資家、企業の双方にとって中長期的なメリットは大きいとされる。同社の藤野英人社長は「残りの生涯、命を懸けてやろうというファンド」と意気込みを語った。8月26日からの同ファンドの募集開始に合わせて同社初のテレビCMも放映する。

レオス・キャピタルワークスが目指す世界観を表したビジョンピクチャー。左に「未上場の島」、右上に「上場の島」を配し、真ん中に両島をつなぐ架け橋や“上場の鐘"を描く。赤い服はレオスの人を表す

SBIレオスひふみは中期計画で「ひふみシリーズ」の強化により運用資産残高の年平均成長率15%を維持し、業績拡大を目指す方針を掲げている。AUMは2024年3月期の1兆3,000億円に対し、29年3月期には少なくとも2兆7,000億円と倍以上に拡大。営業利益は24年3月期の17億円から、29年3月期では40億~50億円を目標とする。上記の新ファンド以外にも「社会的インパクトの商品を仕込み中」(藤野氏)とのことだ。(Q)