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コラム2023年12月1日

【本日のマーケット】12月1日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

12月1日(金)のマーケット                                                                   

11月30日の米国株式市場でNYダウは3日続伸で年初来高値を更新した。セールスフォースは通期予想を上方修正したことで大幅高となり、スノーフレークも決算を受けて買われた。医療保険のユナイテッドヘルスは2024年見通しを発表し、アナリスト予想を上回ったことが好感された。。NYダウは前日比520ドル(1.47%)高の35,950ドル。一方、サンフランシスコ連銀のデイリー総裁が「現時点では利下げについて全く考えていない」と述べ、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁も「インフレ圧力が続けば再び利上げの可能性もある」と発言したため、金利が上昇した影響でナスダックは続落となった。エヌビディアやAMDが安い。抗がん剤「Elahere」を手掛けるイミュノジェンは、バイオ医薬品のアッヴィが買収することで合意したため大幅高となった。NASDAQ総合指数は前日比32ポイント(0.23%)安の14,226。S&P500指数は前日比17ポイント(0.38%)高の4,567。

米国でFRB議長の発言が控えているため様子見姿勢。レーザーテックは新製品に関して証券会社からの目標株価引き上げが相次ぎ4日続伸。7&iは自社株買い発表を歓迎。商社に買いが入り、円高だったが自動車株も堅調。半面、政府クラウド関連のさくらインターネットは続落。NTT法が25年をめどに廃止され、NTTの経営の自由度が増すと、楽天モバイルは不利になるという見方から楽天Gは下落した。ソシオネクストは調整が継続した。

スタンダード市場では、ジェイイーティと西部技研が反発。トビラシステムズは業績上方修正で高い。東洋合成は野村証券が株価下落で割安と判断し、レーティングを引き上げた。イクヨは年初来高値。特設注意市場銘柄のアルデプロは大幅続落となり、ショーケースは利食い売りに押された。

グロース市場では、カバーやGNIが売られ、アスタリスクが反落。地盤ネットは信用取引で臨時措置で続落。半面、海帆は個人投資家の山田氏による保有判明で大幅続伸。ワンプラはゲームソフト開発のゲームフリークへの売掛金が注目され、業績拡大要因という期待からストップ高。

日足チャート上では 週初に高値トライとなり3万3,811円と上値を試す場面が見られたが、上値を抑えられ膠着状態に。5日移動平均線を挟んだ動きに終始した。週足では短い上ヒゲと長めの下ヒゲを伴う陰線。13週移動平均線(3万2393円)と26週移動平均線(3万2436円)のゴールデンクロスは達成出来ず。上値トライには次なる材料待ちとなっている。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。11月相場が終わり、12月となりました。今年は本当に時の経つのが早く感じられます。

月末恒例の鉱工業生産指数(10月分)が発表されました。生産指数は104.6(+1.0%)と2か月連続で上昇を示しました。自動車業界の生産回復が継続し、そこに電子部品・デバイス工業の上昇が加わったことが生産回復の主因です。

これまで厳しかったスマホ、PC市場に出荷の底入れ感が出ていることが何よりの朗報です。株式市場でも電子部品セクターの反転が目立つようになっています。

先行きを展望することがむずかしい状況がずっと続いていましたが、万物は流転します。一か所にとどまっていることはありません。景気循環的に見ると、年の瀬になって徐々に薄日が差してきたという地点に到達したように感じられます。

こうなるとエレクロニクスセクターの反転が次第にクローズアップされてくるように思います。

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【セブン&アイ“材料4点セット”で急伸
日本証券新聞12月4日(月)紙面1面TOP記事掲載 

バリューアクト関連に人気株相次ぐ

セブン&アイHD(3382・P)が売買代金10位となる大商い。一時7.7%高。10月と11月の戻り高値を払って9月29日以来の高値を付けた。直近3日間で一時6.5%安に売られていた分、反動のバネが効いた格好だ。11月30日引け後に、①豪コンビニエンスグループホールディングス買収②自社株買い(上限は自己株を除く発行済み株式の2・83%)③1対3株式分割(来年2月末割り当て)④株式報酬制度継続に信託金の追加拠出――の材料“4点セット”を発表し、好感買いを集めた。

自社株買い金額の上限1,100億円は、「そごう・西武売却で発生した自己株式取得原資の額」(SMBC日興証券)。10月31日に機関投資家・アナリスト対象で初めて開催したIRデーでは、2025年までの中期経営期間中の取得予定額を2,000億円としており、今後も900億円分の実施余地を残す。

セブン&アイは今年に入って、ライバル・イオン(8267・P)に対するアンダーパフォームが目立っていた。イオンが3月16日安値2,467.5円から11月7日高値3,223円まで「30.6%高」したのに対し、セブン&アイは、3月9日高値6,619円から10月24日安値5,162円まで「22.0%安」と真逆の株価推移をたどってきた経緯がある。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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12月1日(金)☆[概況/大引け] 

FRB議長の発言を控えもみ合い。レーザーテックとセブン&アイは高い

大引けの日経平均は55円安の3万3,431円、TOPIXは7ポイント高の2,382ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は761、下落銘柄数は845。出来高は13億6,318万株、売買代金は3兆4,666億円。
本日の米国では、パウエルFRB議長がジョージア州アトランタのスペルマン大学での討論会に参加する予定で、市場の利下げ観測を牽制するのではないかという見方から、日経平均はもみ合いとなった。

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