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コラム2024年5月15日

【本日のマーケット】5月15日(水)

5月15(水)のマーケット                                                                   

5月14日の米国株式市場は上昇。ホームデポやマクドナルドが安い。4月の卸売物価で変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が前年同月比2.4%上昇となった。3月の修正値は2.1%上昇(速報値は2.4%上昇)、市場予想は2.4%上昇。15日には消費者物価も発表されるため、強めの数字が出るリスクが警戒され、NYダウとS&P500は中盤まではもみ合いで、ナスダックは小幅続伸にとどまっていた。パウエルFRB議長が講演で「インフレ率が時間とともに2%に低下するとの確信を得るには、より長い時間がかかりそうだ」と述べたが、「次の動きが利上げになる可能性は低い」と発言したことが注目され、米国株は上昇に転じ、ナスダックは4月11日に付けた最高値を更新した。ゲームストップが続伸となり、AMCエンターテイメントも買われた。オラクルは、イーロン・マスク氏の人工知能(AI)開発会社xAIと100億ドル(約1兆5,600億円)規模のクラウド契約が合意間近と報じられ上昇した。NYダウは前日比126ドル(0.32%)高の39,558ドル。ナナスダックではテスラが買われた。米国政府が中国製の電気自動車(EV)に現状の4倍に当たる100%の制裁関税を課すと発表したため、テスラは米国内での販売にプラスとなると期待された。スーパー・マイクロ・コンピュータやAMDが高い。NASDAQ総合指数は前日比122ポイント(0.75%)高の16,511。S&P500指数は前日比25ポイント(0.48%)高の5,246。

NASDAQの最高値更新を受けて、日経平均は朝方460円高となったが、買い一巡後は伸び悩み、値を消した。米消費者物価の発表と日本の1~3月期のGDP発表を前に手控え姿勢となった。ソニーGは株式分割と自社株買い、増配を発表し大幅高。三越伊勢丹は好決算と増配、自社株買いを発表し急騰した。一方、ニトリは今期予想がアナリスト予想を下回り急落した。三井E&Sは米国港湾クレーンで追加発表がなく下落。荏原が売られた。

スタンダード市場では、倉元製作が買われ、日本電子材料は今期の業績改善予想でストップ高。日本精密は業績上方修正を好感。シライ電子は増配が継続する予想で買われた。一方、名村造船とPKSHAは大幅安。断熱材のアルメディオは前期大幅増益の反動で今期大幅減益予想となりストップ安。

グロース市場では、セキュアが好決算で買われ、着物など高額品の出張買取のBuySellは業績上方修正で大幅高。スマホ用充電器のレンタルのINFORICHは第1四半期決算が通期予想に対して進捗率が低く大幅安。AI導入支援のエクサウィザーズは前期が赤字決算で売られた。

チャート上では、長い上ヒゲを伴う陰線。上ヒゲ部分は3万8800円台まで上値を伸ばしたが、買いが続かず。引き続き5日移動平均線(3万8244円)上に位置するも、ザラ場では上回った25日・75日各移動平均線を維持できずに売り圧力の強さが際立つ格好となった。今夜の米CPIの発表で流れが変わるか注目される。

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ソニーGが急伸 中計と株式分割を好感
 日本証券新聞5月16日(木)紙面1面TOP記事掲載

10月に1→5株に分割 自社株買いも

ソニーグループ(6758・週足)

ソニーグループ(6758・P)が急伸、1万3,000円台を回復した。14日に発表した決算、中期経営計画、株式分割が好感され、前日比1,450円高(12.1%高)の1万3,415円まで買われる場面があった。米メディア大手パラマウント・グローバルの買収提案が報じられ、資金負担への懸念から10日には1万1,535円まで売られていた。

2025年3月期の売上高は前期比5.5%減の12兆3,100億円、営業利益は同5.5%増の1兆2,750億円を計画している。前提為替レートは1ドル=145円前後、1ユーロ=157円前後としている。24年3月期第4半期(1~3月)の営業利益が前年同期比57%増の2294億円と好調で、今期の通期予想も事前の市場予想を上回る内容だった。

事業別ではゲーム&ネットワークサービス(G&NS)がゲーム機の販売台数減少、自社制作のゲームソフト販売減などで減収となるがネットワークサービスの好調などで増益となる見込み。音楽分野はストリーミングサービスの堅調、映画は前年並みを予想している。イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)はモバイル機器向けイメージセンサーの販売数量の増加と製品ミックスの改善で大幅な増収増益を見込む。

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今日の市況概況
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5月15日(水)☆[概況/大引け]

ナスダック最高値を好感したが、米消費者物価と日本のGDP発表を控え、値を消した

大引けの日経平均は29円高の3万8,385円、TOPIXは0.07ポイント安の2,730ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は483、下落銘柄数は1,140。出来高は21億4,682万株、売買代金は5兆141億円。
米国のナスダックの最高値更新を受けて、日経平均は朝方460円高の3万8,816円となったが、買い一巡後は伸び悩み、値を消した。
今晩の米国で消費者物価の発表と明日の日本の1~3月期GDPの発表を前に手控え姿勢となった。日本の1~3月期GDPをSMBC日興証券では前期比年率マイナス4%程度と試算している。

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