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コラム2024年6月11日

【本日のマーケット】6月11日(火)

6月11(火)のマーケット                                                                   

6月10日の米国株式市場は反発。イーライリリーは開発しているアルツハイマー病治療薬について、米食品医薬品局(FDA)スタッフは適用範囲を絞った承認を検討していると報じられたことで買われた。ウォルマートはJPモルガンが投資判断を引き上げた。NYダウは前日比69ドル(0.18%)高の38,868ドル。ナスダックではエヌビディアが反発。1株を10株に株式分割したことで買い易くなったことやNYダウへの採用が期待されている。一方、AMDはモルガン・スタンレーが投資判断を下げたことで売られた。アップルは開発者会議を開催したが、織り込み済みで株価は下落した。NASDAQ総合指数は前日比59ポイント(0.35%)高の17,192。S&P500指数は前日比13ポイント(0.26%)高の5,360。

米国でフィラデルフィア半導体株指数が最高値更新だった流れで、半導体関連が買われ、日経平均は序盤に298円高の3万9336円。だが、今週は米FOMCと日銀金融政策決定会合が控えているため、様子見姿勢で伸び悩んだ。米軍のミサイル不足を日本が補填と報じられ、三菱重工が高い。良品計画は海外月次売上高を受けてジェフリーズが目標株価を引き上げた。旧社名が鳥貴族のエターナルはいちよし経済研がレーティングを引き上げた。米イーライリリーのアルツハイマー病治療薬を警戒し、エーザイは下落。

スタンダード市場では、伊勢化学は3日連続で大幅高。ペロブスカイト型太陽電池は軽くて薄く、主原料がヨウ素のため、ビル壁面への設置が期待されている。日本のゲームセンターが全米に広がるとの報道で景品のSKジャパンが物色された。山岡家は通期予想を据え置いたため下落した。

グロース市場では、AI活用コンサルティングのリッジアイは業績上方修正で買われた。シンバイオ製薬はCMV感染症治療の注射剤が材料視された。株主優待制度導入のクラダシは大幅続伸。ケイファーマは6日続伸。半面、セキュリティーソフトのフーバーブレインは利食い売りに押された。

チャート上では、長い上ヒゲと短い下ヒゲを伴う実体線の短い陰線。75日移動平均線(3万9018円)を飛び越えて寄付き、パラボリックも陽転を示現した。上値の重さは感じられるが、日米共に中央銀行の金融政策会合や週末のメジャーSQというイベント通過でアク抜けとなるか注目される。

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「不動産含み益」を再チェック
 日本証券新聞6月12日(火)紙面1面TOP記事掲載

今後の有報発行ラッシュで再脚光も

相場堅調なれど商い薄し…。プライム市場売買代金は今年最低となった前日に続いて11日も下から数えて4位に低迷。焦点の日米金融会合を控えて凪に近い状況にある。こんな時には今後の焦点となりそう事項をチェックしておくのも悪くない。

間もなく本格化してくる株主総会だが、総会直後に相次ぐのは配当金支払いであり、有価証券報告書発行だ。特にこの有価証券報告書は企業情報の宝庫であり、一時期は「株主総会開催を後ろ倒ししてでも総会前の有報発行を」といった議論が盛り上がったこともある。そのなかでも注目してみたいのが「賃貸等不動産関係」情報だ。

ちなみに、2月期決算企業では東宝(9602・P)が5月23日の株主総会当日に発行しており、107ページ目の当該項目を見ると、期末時価から期末残高を差し引いた「含み益」は、昨年2月末の3,929億円から前期末で4,045億円に増加した。11年前に東宝不動産を完全子会社化し、豊富な不動産を保有する同社。これだけで時価総額の42%強を占める。時価PBR1.9倍ながら、含み益を勘案した実質ベースでは1倍そこそこということになる。

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今日の市況概況
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6月11日(火)☆[概況/大引け]

伸び悩みTOPIXは小幅安。米軍のミサイル不足を日本が補填と報じられ、三菱重工は高い

大引けの日経平均は96円高の3万9,134円、TOPIXは5ポイント安の2,776ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は557、下落銘柄数は1,020。出来高は13億7,719万株、売買代金は3兆5,422億円。
前日の米国でフィラデルフィア半導体株指数が終値で最高値を更新した流れを引き継ぎ、日本でも半導体関連が買われ、日経平均は序盤に298円高の3万9,336円となった。
だが、今週は米国FOMCと日銀金融政策決定会合が控えているため、様子見姿勢で伸び悩んだ。

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