エータイ(369A)が6月26日、グロースに新規上場する。
寺院への永代供養墓コンサルティングのパイオニア的存在。永代供養墓の企画、建立、運営、販売代行に関して寺院をフルサポートし、寺院と墓地の利用者をつなぐコンサルティング事業を手掛ける。具体的には永代供養墓の募集代行業務で、利用者の集客や契約手続き、納骨、日々の墓石の清掃などの業務をフルサポートで実施。このほか、寺院イベントの企画運営、永代供養墓の申込者や檀家を中心とした葬儀申し込みの受け付け、墓じまいや改葬などのサービスを包括して寺院に提供、手数料を受け取っている。
永代供養墓は墓地の利用者に後継者がいなくても、寺院が永代にわたり供養、管理を行うもの。国内の死亡数が増える一方、檀家制度の崩壊や供養に対する人々の価値観の変化、少子高齢化に伴う墓地の継承の困難さなどが追い風となり、需要が急速に高まっている。市場規模は17年の348億円が30年には777億円まで拡大する見通し。
宗旨宗派を問わずデザイン性のある様々な墓をそろえており、共同で埋葬する合祀墓、低廉なマンションタイプの個別墓、屋外型の個別墓、樹木葬などがある。ドミナント戦略に基づいた積極的な開発を進め、安定的な供給体制を整えている。
提携寺院数は右肩上がりで、東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏を中心に年を重ねるごとに増え続け、2024年12月時点で約100カ所に上る。寺院とは10~20年の長期の契約を行い、1寺院当たりの年間売上高は3,000万円程度で安定している。また、個人客からも年間2万件近くの墓に関する相談を受けている。
今後、契約先寺院からの紹介などで、新規の契約寺院を増やしていく。その際は効率的なドミナント戦略を実践していく。開発対象エリアは首都圏を中心に、九州、東海、関西への展開も開始している。契約後はワンストップ、フルサポートで永代供養墓利用者の獲得に努めていく。
25年8月期の業績は売上高28億5,500万円(前期比20.2%増)、営業利益7億2,800万円(同43.9%増)を計画している。(HS)
概要
●事業内容=永代供養墓の企画・建立・運営・販売代行を行う永代供養墓募集代行業
●本社=東京都千代田区神田錦町3-21
●代表者=樺山玄基代表取締役社長
●設立=2004年10月
●上場前資本金=2,000万円
●発行済み株式数=420万4,000株(上場時)
●筆頭株主=樺山伸一(上場前58.37%)
●公募株式数=20万4,000株
●売出株式数=120万株(ほかにオーバーアロットメントで21万600株)
●仮条件=6月9日に決定
●ブックビル期間=6月11日から17日まで
●引受証券=大和(主幹事)、SBI、楽天、岩井コスモ、岡三、松井、丸三、あかつき、水戸
業績推移(単独)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2023.8 | 1,928 | 407 | 68.97 | ― |
2024.8 | 2,376 | 507 | 74.34 | 30 |
2025.8(予) | 2,855 | 706 | 107.79 | 38.05 |
※単位100万円、1株利益・配当は円 |