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銘柄・相場情報2025年7月22日

ブラックロック 久々の買い出動銘柄が複数 イオンは7年ぶり、サンリオは9年ぶり

表は世界最大の資産運用会社、ブラックロックが7月に提出した大量保有報告書で持ち分変動が明らかになった銘柄一覧。

サンリオ(8136・P)は2016年6月に5%以下に引き下げて以来、9年ぶりの報告となる。海外資産運用会社による取得報告は19年のインベスコ・アセット・マネジメント以来とみられる。

同社株はIP(知的財産)を活用した、グッズに依存しない価値提供(ライセンス事業)に強みを発揮。ハローキティ以外のキャラクターの認知度向上施策も進展(売上総利益に占めるキティ構成比は3割台)、今26年3月期もIP複数化で3期連続最高益更新を見込む。決算と同時に中期計画の最終年度(27年3月期)営業利益目標を650億円以上に上方修正したほか、時価総額目標を35年3月期に5兆円とした。

丸井G(8252・P)は21年6月に5%以下に引き下げて以来、4年ぶりの報告となる。海外資産運用会社による取得報告は18年のJPモルガン・アセット・マネジメント以来とみられる。同社は31年3月期までの6カ年の中期計画でアニメ・コンテンツなど推し活やペット、スポーツなど消費者の「好き」がエンジンとなる消費需要を幅広く獲得する方針。また、26年3月期からDOE(株主資本配当率)10%を基準に高水準の配当を行うとともに、企業価値が株価に十分反映されていない場合は機動的な自己株取得を行う方針を掲げている。

OKI(6703・P)も22年4月に5%以下へ引き下げており、それ以来3年ぶりの報告。

また、クボタ(6326・P)は22年11月以来、第一生命HD(8750・P)は22年5月以来と、それぞれ約3年ぶりの追加取得が明らかに。イオン(8267・P)に至っては18年3月の新規買い付け報告以降、沈黙が続いていたが、今回7年ぶりに買い増しに動いたことが確認された。イオンはツルハHDとウエルシアの統合、イオンモールとイオンディライトの完全子会社化を発表したが、今後もスケールメリット創出、事業ポートフォリオ改革など収益性向上の取り組みを進める方針。

なお、第一生命に関しては旧村上ファンドのエフィッシモの保有割合が直近で10.99%に上昇している。(Q)

【ブラックロック 大量保有報告 7月提出分】
日 付 銘 柄 保有割合 増 減
7/18 サンリオ(8136・P) 5.05
丸井G(8252・P) 5.10
OKI(6703・P) 5.04
クボタ(6326・P) 7.10 △1.01
7/3 イオン(8267・P) 6.11 △1.08
第一生命HD(8750・P) 7.12 △1.04
ENEOSHD(5020・P) 8.75 △1.17
7/18 中部電力(9502・P) 7.28 ▼1.00
いちごオフィスリート(8975) 4.47 ▼1.01
7/3 ライト工業(1926・P) 3.80 ▼1.22
ジャパン・ホテル・リート(8985) 7.08 ▼1.00
※保有割合は%