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トップ記事2025年8月6日

国内最高気温 42度に迫る 残暑は長引く予想 秋もサマーストック?

好決算のダイキンなどマーク

ダイキン(6367・週足)

もはや気温40度は当たり前の時代になったのか。5日には群馬県伊勢崎市で最高気温41.8度を記録、7月30日に兵庫県伊丹市で記録したばかりの41.2度を更新した。5日は関東5都県の14地点で40度超えとなり、これは観測史上最多ということだ。そして、この暑さはしばらく衰えそうにない。気象庁の3カ月予報(8~10月)によれば、太平洋高気圧とチベット高気圧の張り出しが強まる影響で、今年も夏から秋にかけて平均気温が全国的に平年よりも高くなる見込み。残暑が長引くとみられ、引き続き熱中症対策などが怠れない。秋まで「サマーストック」の活躍期間も伸びる可能性がありそうだ。

代表銘柄ともいえるエアコンの大手、ダイキン(6367・P)は好決算を受け急伸。6日は前日比865円高の1万9,385円まで買われ、7月の年初来高値1万9,720円に迫った。2026年3月期第1四半期(1Q、4~6月)の売上高は前年同期比3.0%減の1兆2,138億2,100万円だったが、営業利益は同5.1%増の1,213億円と堅調。6月は西日本で観測史上最も早い梅雨明けを記録するなど、期初から記録的な暑さの恩恵を受け、国内の住宅向けが伸びた。業務用もインバウンド需要の拡大などを追い風に店舗向けが拡大したほか、ビル向けは省エネ性能を高めた機種が好調だった。米国向けは円高の影響があったものの、現地通貨ベースでは堅調。野村証券では決算を受け投資判断「Buy」を継続、目標株価を2万2,500円(従来は2万1,000円)に引き上げた。

なお、日本と同じ猛暑が続く米国ではエアコンを購入できない貧困層の命を守るため、無料でエアコンを配布するプログラムが各地で実施され、数千人が順番待ちの状態とブルームバーグ通信が伝えている。空調機器メーカーにとってはこうした政策もプラスとなりそうだ。

足元では経済産業省が警戒したほど、猛暑による電力需給のひっ迫などの問題は生じていないが、需給対策の強化の必要性は一段と高まっている。これとは別にAI普及による電力需要の拡大に備えたインフラ整備が進むため、電線・光ファイバー、受変電設備、原子力・再生可能エネルギー関連の銘柄などは中長期の投資対象として有望だ。

足元の猛暑では消費に関連する銘柄も押さえておきたい。食品・飲料ではライフドリンクカンパニー(2585・P)サントリーBF(2587・P)など清涼飲料メーカー、アサヒGHD(2502・P)キリンHD(2503・P)などビール各社、アイスクリームでは明治HD(2269・P)。暑さ対策では空調服のワークマン(7564・S)、冷感シート、紫外線ケア、熱中症ケアの対策用品ではマツキヨココカラ&カンパニー(3088・P)などドラッグストア各社が注目される。エアコン、サーキュレーター、扇風機など家電販売はヤマダHD(9831・P)ノジマ(7419・P)など。猛暑回避の屋内レジャーではゲームセンター運営のGENDA(9166・G)ラウンドワン(4680・P)などがある。(M)