4月30日の東京市場ではさながら“親子上場子会社祭り”のような光景が見られた。プライム銘柄上昇率上位に住友ファーマ、トーエネック、蝶理、コジマ、鳥居薬品がずらりと並んだためだ。子会社ではないが、1月に19.2%保有する筆頭株主、DICとの統合観測が報じられた太陽HD(4626・P)や、GMOグループのGMOインターネット(旧GMOアドパートナーズ、4784・P)も上昇率上位組だ。決算発表が本格化するなか、完全子会社化などの同時発表を思惑視する動きが底流している。
その象徴が伊藤忠食品(2692・P)だろう。朝方は5.3%高とやはり値上がり率上位に名を連ね、前週の最高値まで1.6%に迫ったが、午後1時の決算発表と同時に急落。瞬間6.5%安となる場面があった。決算自体は今3月期14.0%増益を掲げるなど良好な内容。実際、売り一巡後は再び日中高値を抜いてきたが、完全子会社化などの発表がなかったことに目先筋が反応したようだ。なお、鳥居薬、蝶理、トーエネックなどは決算発表済みで、コジマは8月期決算。住友ファーマは5月13日午後1時発表予定となっている。(K)
親子上場子会社に急伸相次ぐ | |||||
銘柄 | コード | 上昇率 | 順位 | 親会社 | 保有比率 |
住友ファーマ | 4506 | 14.5% | 4位 | 住友化学 | 51.6% |
トーエネック | 1946 | 13.3% | 5位 | 中部電力 | 42.8% |
蝶理 | 8014 | 11.7% | 8位 | 東レ | 51.2% |
鳥居薬品 | 4551 | 7.8% | 13位 | JT | 53.4% |
コジマ | 7513 | 6.8% | 17位 | ビックカメラ | 50.0% |
伊藤忠食品 | 2692 | 5.4% | 27位 | 伊藤忠商事 | 52.1% |