TOP  NSJショートライブ  速報・市況  ☆[概況/前引け] 伸び悩み。そろそろ年末意識か。トプコンは非公開化報道でストップ高買い気配
速報・市況2024年12月10日

☆[概況/前引け] 伸び悩み。そろそろ年末意識か。トプコンは非公開化報道でストップ高買い気配

前引けの日経平均は36円高の3万9,197円、TOPIXは3ポイント高の2,738ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は808、下落銘柄数は771。出来高は8億2,695万株、売買代金は1兆9,272億円。
中国政府は9日、来年の金融緩和と財政支出の拡大を進める方針を示した。金融政策のスタンスは11年ぶりに変更され、「穏健な」との表現から「適度に緩和的」となり、財政政策も「積極的な」から「より積極的な」と変更した。
東証では資生堂やファナックなどの中国関連が買われ、日経平均は取引開始早々に304円高の3万9,465円となったがすぐに伸び悩んだ。

防衛関連の三菱重工やデータセンター関連のフジクラ、「スイッチ」後継機への期待の任天堂などこれまで買われてきた銘柄が利益確保の売りに押された。

海外投資家のクリスマス休暇や年末の接近で国内機関投資家から、そろそろポジション調整の売りが出てくるという見方も重しとなっている模様。

上海株と香港株は上昇しているものの、日本では不良債権処理を進めないと金融政策と財政政策だけでは限界があるということを経験しているため、中国の景気対策の効果に対して慎重な見方も多い。
中国では破綻処理の法制度が不十分なため、不良債権処理を行えば、金融機関の破綻が増えるという懸念もある。

トプコン(7732)は非公開化に向けた入札を行うと報じられ、ストップ高買い気配。
眼科用の医療機器を製造販売するほか、建設現場での測量計測器を利用した建機の自動制御なども扱う。
アクティビストファンドのバリューアクト・キャピタルが筆頭株主で、事業間のシナジーがなく、コングロマリットディスカウントになっているとして、事業売却や非公開化を求めていたという。

日本ペイントはSMBC日興証券が中国で中小メーカーの淘汰が進むため、M&Aによる成長の再加速に期待し、目標株価を引き上げた。

業種別上昇率上位は鉄鋼、卸売、輸送用機器、電機、鉱業で、下落率上位はその他製品、保険、非鉄、医薬品、証券。(W)

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