大引けの日経平均は575円高の3万9,101円、TOPIXは39ポイント高の2,794ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,450、下落銘柄数は178。出来高は21億1,313万株、売買代金は5兆5,335億円。
市場では消費の弱さから、日銀は長期国債の買い入れ減額だけを決定し、追加利上げは見送るという見方が多かったが、日経新聞とNHK、時事通信が追加利上げの観測を報じたため、日経平均は反落して始まり、朝方は一時3万8,000円を下回った。
後場に入ってから、日銀が0.25%の追加利上げと国債買入額を四半期ごとに4,000億円ずつ減額すると発表した。
観測報道で追加利上げに対する耐性が出来たことで日経平均は上昇に転じた。
大和証券は、今後の利上げについて、12月に0.25%、来年は春闘の結果を確認した上で、4月に0.25%の利上げを実施し、0.75%の水準で売り止めになると予想している。
現在の中立金利の市場想定(1.0%程度)や長期金利の水準(1.0~1.1%)から考えれば、やや少ない回数の利上げにとどまるという見通し。
韓国のサムスン電子の4~6月期決算で、営業利益は10兆4,439億ウォン(約1兆1,500億円)で前年同期の14.6倍を記録した。人工知能(AI)市場の拡大に伴う半導体メモリーの需要回復と価格上昇などにより半導体部門の業績が大幅に改善した。
サムスン電子の好決算を受けて、ディスコ(6146)や東京エレクトロン、アドバンテストが買われ、日経平均は騰勢を強めた。
追加利上げで銀行株が高い。商船三井は通期の業績予想と配当予想を上方修正。
デンソーは業績予想を下方修正したが、アク抜け期待で上昇した。愛三工業は上方修正で急伸した。
一方、トヨタは国交省が是正命令で下落した。
英アームの下落のソフトバンクグループは安い。
オリエンタルランドは第1四半期決算が減益で売られた。
業種別上昇率上位は銀行、海運、証券、紙パルプ、鉱業で、下落は空運と輸送用機器。
(W)