4月24日(金)のマーケット
本日は、米ギリアドサイエンシズの新型コロナ治療薬の初回治験が失敗となった事を嫌気して、重苦しい相場展開となりました。週末要因に加え、来週からGWも控えていることから様子見姿勢も強まりました。後場から日銀のETF買いも入りましたが、日経平均は167円安と反落。
今週は1週間を通じて635円安。売買代金も先週に比べて減少傾向。マーケットの方も”不要不急の売買”は見送られているといった様子。今週は何と言っても、原油価格が大幅に下落したことが印象的でした。WTI原油先物5月限価格は4月21日(現地)にマイナス37ドルまで急落となりました。
チャート上では5日移動平均線に頭を抑えられる形。この水準には一目均衡表の抵抗帯(いわゆる雲)も位置しており、ポジティブな材料が無いだけに上値の重さが意識されるところです。
“巣ごもり消費”ならぬ“巣ごもり相場”になってきた感も。来週は日経平均が25日移動平均線をキープできるかどうかがポイント。来週27日(月曜日)の日銀・金融政策決定会合の動きも注目されます。
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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。今週のニュースは何と言っても、原油価格が大幅に下落したことです。WTI先物5月限価格は4月21日(現地)にマイナス37ドルまで急落しました。
中東はこの50年間、地政学的リスクの代名詞のような存在でしたが、それもこれもすべては原油の利権をめぐる争いが絶えないことに由来しています。原油価格がマイナスに落ち込むなんて、世界の火薬庫から火が消えたような感じがします。
その一方で、アップルは廉価版の「iPhone SE]の後継機種の予約販売を開始し、5Gに対応した新機種も近々市場に投入します。アップルの新機種投入もあって、発表されたばかりのTSMCの1-3期の決算は売上高で4割、純利益で9割伸びました。いずれも市場予想を上回っています。動き始めるのが早い産業は動き出しています。
日本政府は4月の月例経済報告で11年ぶりに「悪化」の文言を盛り込んで、景気の鈍化をようやく認めました。政策サイドが景気悪化を認めると、それ以降の行動は景気の浮揚に向けて集中されることになります。
株式市場は逆説的な動きを取るものです。「大恐慌以来では最悪」、「11年ぶりの景気悪化」という局面では、あえて景気の動きに敏感に反応する銘柄が底打ちする時期でもあります。景気敏感株の出番が近づいているように思います。
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注目記事 Pick up
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【相場を斬る(52)】
日本証券新聞4月24日(金)紙面1面TOP記事掲載
狙える株全開 「キャッシュ」でふるい分け 「成長性」の切り口も要マーク
24日の日経平均は167円安。週末としては、7週連続安、4週連続高を経て、再びマイナスに転じた。ウイルス禍に伴う“実態悪への懸念”と“政策期待”のせめぎ合いのなか、一時期の楽観ムードも曲がり角を迎えつつある。やはり基本は選別重視。安心を求めるなら「キャッシュ」でのふるい分けが重視され、一方で、むろん「成長」の観点もマークされてこよう。
「キャッシュ」が生む安心感 安定高配当でWOWOWなど
「先立つものはカネ」は万国共通のようだ。23日の米国市場で12%高の急騰を演じたのがカジノ大手のラスベガス・サンズ。決算内容自体は決してほめられたものではなかったが、「業界内で最も堅調なバランスシートを持つ」として買収を含めた事業拡大に言及したアルデソンCEO(最高経営責任者)発言などが注目されたようだ。
債務超過も辞さずと、財務を傷つけてまで自社株買いに走った少なからぬ米国企業が、危機に直面して現金確保に汲々とするなか、キャッシュリッチの強みがあらためて見直され始めた格好か。
その点、比較的財務良好とされる日本企業ではあるが…。
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今日の市況概況
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4月24日(金)☆[概況/大引け] 
米ギリアドの初回治験失敗が失望され反落。空運と証券が下落。武田は大衆薬子会社の売却観測報道で高い
大引けの日経平均は19,262.00円の167.44円安、TOPIXは1,421.29ポイントの4.69ポイント安。東証1部の値上がり銘柄数は887、値下がり銘柄数は1,201。出来高は13億2,710万株、売買代金は2兆733億円。
米ギリアド・サイエンシズが新型コロナウイルス感染症治験薬で初回治験に失敗したと報じられたことが失望され、日経平均は反落した。
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