4月15日(火)のマーケット
4月14日の米国株式市場は続伸。FRBのウォラー理事が講演で「大規模関税」と「小規模関税」の2つのケースについて話し、もし景気減速が深刻化し、リセッション(景気後退)の脅威さえある場合には、政策金利を従来想定より早く、かつ大幅に引き下げる方向を支持することになるだろうと述べた。これを受けて、金利が低下し、米国株は買われた。パランティア・テクノロジーズは、NATOがAI搭載軍事システムを調達したことで上昇した。トランプ大統領が関税政策について自動車メーカーの一部を支援する何らかの方法を検討していると発言したため、フォードとGMが物色された。NYダウは前日比312ドル(0.78%)高の40,524ドル。NASDAQ総合指数は前日比107ポイント(0.64%)高の16,831。S&P500指数は前日比42ポイント(0.79%)高の5,405。
トランプ大統領が自動車関税に関してメーカーの一部を支援することを検討と発言したため自動車関連が買われた。中東を経由してインドと欧州を結ぶ「インド・中東・欧州経済回廊」が動きだすため、インド関連のスズキが高い。防衛の「ワンシアター(一つの戦域)」構想で防衛関連も買われた。米ゴールドマン・サックスの決算発表が好感され邦銀が上昇。テラスカイは好決算で、ドトール日レスは自社株買いの発表で大幅高。フジメディアは反落。
スタンダード市場では、Jエスコム、テイツーが買われ、WHY HOWは通期営業赤字予想を黒字予想に上方修正したことや産業用ドローンのマゼックスと業務提携で大幅高。インターライフは今期営業減益予想で売られた。セラクは通期予想を据え置いたことで大幅安となった。
グロース市場では、Synsとサンバイオが大幅高。キッズウェルバイオは国際細胞治療学会で大量培養法を発表することで急騰した。Zenmuは6日続伸。ABEJAは上期好決算で買われた。フライヤーは前期がわずかだが営業黒字となりストップ高。ロゴスとGlobeeは大幅安。
チャート上では、短い上ヒゲを伴う実体線の短い陰線。続伸となり、株価水準を切り上げて3万4000円台の値固めとなった。先週までの連日の1000円幅の値動きと比べると、本日の上下幅は192円と落ち着きを取り戻してきた感がうかがえる。
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注目記事 Pick up
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【決算発表の“もう1つの注目点”】
日本証券新聞4月16日(水)紙面1面TOP記事掲載
「自社株買い実施候補」を探せ!
日経平均は2日以来の続伸。前週末までの5日連続「前日比4ケタ騰落」を経ているだけに、15日の日中値幅192.69円はほとんど“膠着(こうちゃく)状態”のように感じられる。そして、昨年12月27日高値4万281円からの押し幅3分の1戻りライン(3万4,569.74円)にもあと110.74円に迫る場面があった。既に“嵐”は過ぎ、平穏モードの修復相場に入りつつある、と言えるのだろうか。
相変わらず予測不能のトランプ氏の言動とは別に、今後の焦点となってきたのが間もなく本格化する3月期決算発表だ。当面は17日のディスコが注目される程度だが、来週に入れば23日のファナック、24日のニデック、富士通、キヤノン(12月期)、中外薬(同)、25日のアドテスト、信越化、豊田織と主要企業の発表が相次ぐ。
日々の日本経済新聞社発表から逆算した「日経平均ベースの1株利益」を追うと、直近14日は3月11日以来1カ月ぶりの高水準となり、日経平均はもっぱらPER低下によって押し下げられた格好となっているが、実際に決算発表時に示される会社側の2026年3月期収益見通しは大幅減益も懸念されるところだ。
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今日の市況概況
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4月15日(火)☆[概況/大引け]
自動車関税緩和期待。スズキはインド関連で人気
大引けの日経平均は285円高の3万4,267円、TOPIXは24ポイント高の2,513ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は800、下落銘柄数は762。出来高は15億8,398万株、売買代金は3兆5,147億円。
トランプ米大統領が自動車関税に関してメーカーの一部を支援することを検討と発言したためトヨタを始めとした自動車関連が買われた。
スズキは米国で自動車を販売していないため、トランプ関税の緩和で見直される銘柄には該当しないが、インドが逃避先として浮上しているため人気を博した。
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