4月30日(水)のマーケット
4月30日のNYダウは7日続伸。1~3月期の実質GDPが前期比年率0.3%減だったことや4月のADP全米雇用報告で民間雇用者数が6万2千人増と市場予想の11万5千人増を下回ったため、NYダウは一時781ドル安となった。売り一巡後は下げ幅を縮めたものの終盤まで値下がりで推移していた。だが、月末のポジション調整の買いが入り、取引修了にかけて上昇に転じた。イーライ・リリーとスポティファイが買われ、エクソン・モービルとシェブロンが売られた。ナスダックは反落。テスラが売られ、スターバックスは1~3月期の既存店売上高が1%減となり下落した。スーパー・マイクロ・コンピューターは1~3月期の暫定集計がアナリスト予想を大幅に下回り、大幅安。パランティア・テクノロジーズは7日続伸。NYダウは前日比141ドル(0.35%)高の40,669ドル。NASDAQ総合指数は前日比14ポイント(0.09%)安の17,446。S&P500指数は前日比8ポイント(0.15%)高の5,569。
日銀金融政策決定会合の展望レポートで経済と物価の下振れリスクを指摘したため、市場では利上げの後ずれ観測が意識され、円安に向かい、日経平均は上げ幅を拡大した。ディスコやフジクラ、アドバンテストが買われ、住友ファーマは大幅続伸。JR東海は初の自社株買いが好感された。北海道電力は大幅増配予想と泊原発3号機が原子力規制委員会で再稼働に向け事実上の合格となりストップ高。村田製作は今期営業減益予想で大幅安。三井物産が安い。
スタンダード市場では、メタプラネットが米国にビットコイントレジャリー運用の子会社設立で買われた。サノヤスとオーナンバが大幅高。ぷらっとホームは信用取引規制の解除で急反発。ベルテクスが年初来高値。一方、営業赤字予想のアズジェントは2日連続ストップ安。大阪製鉄が年初来安値。
グロース市場では、サンバイオが大幅高。アイズとベビーカレンダーは2日連続ストップ高。いつもはソーシャルコマース総合支援サービスの提供開始で大幅高。カウリスが買われた。売れるネット広告は5日ぶりに反落。J・TECは大幅反落。オルツとシーユーシーの調整が継続。
チャート上では、上下にヒゲを伴う陽線。ギャップアプで寄付き徐々に上値を伸ばし、3月31日の水準まで回復を見せた。
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注目記事 Pick up
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【日本ベンチャー初の米FDA新薬承認】
日本証券新聞5月2日(金)紙面1面TOP記事掲載
新日本科学 岩田俊幸常務執行役員IR広報統括部長に聞く
新日本科学(2395・P)が一時12.3%高。1日午前9時、米国子会社サツマ・ファーマシューティカルズの経鼻偏頭痛治療薬「アヅミ」が米食品医薬品局(FDA)から販売承認を取得したとの発表を受けたものだ。同社にとってこれがどんな意味を持つのか…。新日本科学の岩田俊幸常務執行役員IR広報統括部長(写真)と言えば、かつて立花、みずほ、SBI各証券でバイオ担当アナリストを務め、ヘリオス、ペプチドリームなども渡り歩いた“日本バイオの伝道師”として知られる存在。新日本科学の株価が2021年6月30日の岩田氏着任リリースを発行を機に、同日の819円から1年余りで3倍高となったことは今も語り草だ。今回の新薬承認について同氏に緊急インタビューを試みた。
――日本のバイオベンチャーの米国での新薬承認はこれが初めてとか。
「FDAの審査終了目標日(米国時間で4月30日)を前にバイオの団体トップや業界関係者、証券アナリストにも確認したが、製薬会社ではなくベンチャーとしては過去になかったようだ。昨年7月、当時の岸田文雄首相は製薬会社、創薬ベンチャーやわれわれCRO(医薬品開発業務受託機関)など内外43社を招いた『創薬エコシステムサミット』で医薬品を日本の基幹産業に位置付け、ベンチャー強化などを呼びかけているのだが…」
――ともあれ第1弾となれたのは喜ばしい。ただ、その岸田首相も既に退任してしまった。
「石破茂首相の政権構想もこれを引き継ぐとしており、政府としての姿勢は変わらないだろう」
・・・続きは紙面・Digital版で!
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今日の市況概況
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5月1日(水)☆[概況/大引け]
日銀展望レポートで下振れリスクを指摘したため、利上げ先送り観測
大引けの日経平均は406円高の3万6,452円、TOPIXは12ポイント高の2,679ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は591、下落銘柄数は988。出来高は18億6,514万株、売買代金は4兆6,085億円。
日銀金融政策決定会合で金融政策は現状維持としたが、展望レポートで経済見通しと物価見通しは下振れリスクの方が大きいとしたため、利上げの先送り観測から円安となり、日経平均は上げ幅を拡大した。日経平均は一時498円高の3万6,544円となった。
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