TOP  NSJアップデート  コラム  【本日のマーケット】5月9日(金)
コラム2025年5月9日

【本日のマーケット】5月9日(金)

5月9(金)のマーケット                                                                   

5月8日の米国株式市場は続伸。米英が貿易協定を締結することで合意し、中国との交渉進展も期待されたことや、トランプ大統領が今すぐ株式購入に動くべきだと述べたことで、NYダウは一時659ドル高となったが、終盤は伸び悩んだ。トランプ大統領が大型減税などの原資を確保するため、超富裕層への増税を議会に求めてい
ると報じられたことが影響した。米英の貿易協定の下、英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の親会社である親会社インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は、米ボーイングの787ドリームライナーを約30機発注する見通しで、ボーイングが買われた。量子コンピューター関連のD-ウェーブ・クオンタムは第1四半期の損失が予想よりも小さかったため大幅高。NYダウは前日比254ドル(0.62%)高の41,368ドル。NASDAQ総合指数は前日比189ポイント(1.07%)高の17,928。S&P500指数は前日比32ポイント(0.58%)高の5,663。

トランプ政権が対中関税引き下げ検討の報道を好感。ロシア大統領補佐官がロシアと米国の大統領の会談の実現が近づいているとの見解も寄与した。NTTデータが大幅続伸で、NTTは自社株買い発表で高い。イビデンは日経平均採用期待と第4四半期の収益改善で大幅続伸。銀行株が買われた。東邦亜鉛はビスマス急騰報道を材料視。三菱重工は今期予想がアナリスト予想を下回り売られた。ダイキン工業は今期会社予想がチャレンジングとの見方で下落。

スタンダード市場では、オプトエレクがストップ高。ニッピは配当性向を70%に引き上げると発表しストップ高。木徳神糧は1対5の株式分割でストップ高。豆腐製造のやまみは1~3月期が営業増益だったため買われた。TOB価格の引き上げ合戦の芝浦電子は高寄りした後、小幅安。

グロース市場では、サンバイオが大幅高。MTGやシステム開発のフレクトは好決算で急騰した。ジェリービーンズは子会社が取り扱う韓国直輸入のスイーツ商品がセブンイレブンで期間限定発売決定となり買われた。BASEは第1四半期が大幅増益だったが材料出尽くし感から下落した。

日足チャート上では、上下にヒゲを伴う陽線。ギャップアップで75日移動平均線(3万7095円)を飛び越え、3万7500円まで上値を伸ばした。一目均衡表の雲の中を進行して、3月28日以来の株価水準を回復した。次は一目均衡表の雲抜けが期待されるところだが、25日移動平均線からの上方かい離率が7.76%と買われ過ぎ水準の5%を超えて来ているだけに上昇一服も考えられる。週足では、5週連続の陽線。13週移動平均線(3万6611円)を上抜き、一目均衡表の雲抜けも達成。3月最終週から4月第1週目にかけての大陰線の窓埋めも完了した。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
注目記事 Pick up
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

TOPIX「7年7カ月ぶりの11連騰」
 日本証券新聞5月12日(月)紙面1面TOP記事掲載

地合い好転を示唆する手掛かり続々

1カ月前とは風景一変の様相。トランプ関税に揺れた3月26日~4月7日(8営業日)の「日経平均6,890.71円安」に対し、5月9日で“9割戻し”に達してきた。米英貿易協定締結など日々伝えられる米国側の姿勢緩和が安心感を誘う一方、4月以降の25日中20日で空売り比率が40%を超えるなど(3月は20日中9日)、積み上がった空売りの買い戻しなども生じている様子だ。地合い改善を象徴するように、4月4日時点で年末の日経平均見通しを4万2,000円から3万6,000円に(TOPIXは3,000から2,700に)下げていた野村証券が8日付で、一転3万8,000円(同2,800)への引き上げを打ち出した。

好転の象徴のもう1つの事例としては、9日時点でのTOPIX11連騰も挙げられよう。7日付本紙では「1年8カ月ぶりの日経平均7連騰」について「連休明け後も続伸記録を伸ばしていく可能性は十分」などとした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ NSJ Market Forcus
今日の市況概況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

5月9日(金)☆[概況/大引け]

トランプ政権が対中関税引き上げ検討報道を好感

大引けの日経平均は574円高の3万7,503円、TOPIXは34ポイント高の2,733ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,282、下落銘柄数は312。出来高は26億4,904万株、売買代金は5兆7,309億円。
米中高官協議は今週末にスイスで開催される。
NYポストは、トランプ政権が計145%の対中関税を最低50%まで引き下げることを検討しており、早ければ来週にも実施される可能性があると報じた。
その他、ロシア大統領補佐官がロシアと米国の大統領の会談の実現が近づいていると語ったことも支援材料となった。

詳しくはコチラ

関連記事