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コラム2025年5月12日

【本日のマーケット】5月12日(月)

5月12(月)のマーケット                                                                   

5月9日のNYダウは反落、ナスダックはもみ合い。トランプ大統領が中国に対する関税は80%が適切だろうと投稿した。観測報道の50%や60%よりは高いが、145%の関税率からは下がるため、NYダウは続伸して始まった。しかし、レビット報道官の発言を受けて、NYダウは反落した。レビット報道官は、米国が中国側の譲歩なしに一方的に関税を引き下げるつもりはないという考えをトランプ大統領が維持していると述べた。そして、「80%」について「大統領が思い付いた数字」とし、週末にスイスで行われる米中高官による貿易協議の行方を見守りたいと発言した。イーライリリーやメルクなどの医薬品が売られた。デジタルやモバイルファーストのコマースのためのプラットフォームを運営しているアファーム・ホールディングスは、今四半期の収益見通しがアナリスト予想に届かず大幅安となった。オンライン広告プラットフォームのトレードデスクは第1四半期が好調で大幅高。NYダウは前日比119ドル(0.29%)安の41,249ドル。NASDAQ総合指数は前日比0.7ポイント(0.00%)高の17,928。S&P500指数は前日比4ポイント(0.07%)安の5,659。

中盤に反落した場面はあったが米中協議の進展発言やロシアによるウクライナとの協議提案が好感された。半導体関連が堅調で、川崎重工が高い。セガサミーは自社株買い発表で上昇。アネスト岩田は今期大幅増配予想でストップ高。トランプ大統領が「処方薬や医薬品の価格をただちに30%から80%引き下げる」と表明し、中外製薬など医薬品株が下落。ツムラは今期営業減益予想で一時ストップ安。DeNAは前期黒字転換だが材料出尽くし感から急落。

スタンダード市場では、6月末に1対5の株式分割を実施する木徳神糧が大幅続伸。サクサはテリロジーと資本業務提携でストップ高。ゲンキGDCは株主優待制度の拡充で人気。夢みつけ隊は低位株物色で買われた。ULSは好決算と増配で買われた。オプトエレクは反落。上村工業は減益予想で下落。

グロース市場では、ispaceが大幅高となり、QPS研が大幅反発。不正アクセス検知のカウリスが再び買われた。イマジカGはMBO(経営陣が参加する買収)発表でストップ高。Uniposは今期の業績改善予想でストップ高。GENDAは反落し、バンクオブイノベやいつもが安い。

日足チャート上では、上下にヒゲを伴う陰線。一目均衡表の雲抜け(3万7853円)が視野に入る位置まで上値を伸ばした。陰線となったが、先週末から上値・下値ともに切り上げて堅調地合いは継続。TOPIXは12連騰と物色の裾野の拡がりを見せた。25日移動平均線からの上方かい離率は7.93%と過熱圏が意識される水準となっている。

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注目記事 Pick up
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重工3社 中期でマーク 宇宙・防衛・航空、エネルギー関連 成長続く
 日本証券新聞5月13日(火)紙面1面TOP記事掲載

三菱重、川重は最高益

12日の東京市場では半導体関連などのハイテクセクターが買われる一方、医薬品セクターが足を引っ張り、日経平均株価は小動きにとどまった。日本時間12日未明に終了した米中の貿易協議についてベッセント米財務長官は「確かな進展があった」と発言、好感買いで始まった。その一方、同じく日本時間12日朝にトランプ米大統領が米国での医薬品価格を大幅に引き下げる大統領令に署名するとSNS(交流サイト)で表明、大幅に薬価が引き下げられることを懸念し中外製薬(4519・P)第一三共(4568・P)などが売られ、日経平均の重しとなった。米中協議の進展には期待が高いものの、トランプ関税に振り回される展開に変わりはなさそうだ。ただ、ここまでの決算発表を見ると、事前想定以上に堅調な内容が目立つうえ、トランプ関税の影響についても相当程度織り込み済みの反応。個別株ベースでは内容をじっくり吟味して、中長期の視点から、押し目を狙いたい。

主力セクターでは引き続き重工3社に魅力が大きい。

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今日の市況概況
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5月12日(月)☆[概況/大引け]

ロシアとウクラナイが会談方向で下支え

大引けの日経平均は140円高の3万7,644円、TOPIXは8ポイント高の2,742ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,117、下落銘柄数は476。出来高は21億5,238万株、売買代金は4兆8,542億円。
ベッセント米財務長官が、米中協議について進展があったと発表したことで、日経平均は高寄りしたが、詳細についての発表が見守られ伸び悩んだ。
後場は一時小幅安となった場面もあったが、ロシアからの会談の提案にウクラナイが応じたことも下支え要因となり、再び上昇に戻した。

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