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コラム2025年5月15日

【本日のマーケット】5月15日(木)

5月15(木)のマーケット                                                                   

5月14日のNYダウは続落、ナスダックは6日続伸。メルクはシティグループが投資判断「Buy」→「Neutral」に下げたことで売られた。がん治療薬「キイトルーダ」が2028年に独占販売権を失うことによる収益減少を相殺する進展が遅いことを理由に挙げた。一方、エヌビディアは3日続伸。AMDは6日続伸。自社株買い計画に60億ドルを追加した。スーパー・マイクロ・コンピューターは、サウジアラビアのデータセンター企業のDataVoltと200億ドルの契約を結んだことで大幅高となった。NYダウは前日比89ドル(0.21%)安の42,051ドル。NASDAQ総合指数は前日比136ポイント(0.72%)高の19,146。S&P500指数は前日比6ポイント(0.10%)高の5,892。

米韓が5日に為替協議を行っていたと報じられ、円高進行。自動車株が売られ日経平均は続落。対米交渉のカードとして米国債売却をちらつかせるのではというシナリオが意識され、米国債の含み益縮小警戒で保険株が安い。日韓にとって造船も切り札という見方で三菱重工が高い。関税一時停止の90日間に駆け込み需要の期待で海運株が上昇。UTグループは今期大幅増益見通しと自社株買いの発表で急騰した。武蔵精密は今期増益予想が好感された。

スタンダード市場では、ハーモニックが大幅減益で急落し、西川ゴムは減益予想で大幅安となった。トラストはTOBが発表されストップ高。児玉化学は今期大幅増益予想でストップ高。パチスロ大手のユニバーサルエンターは第1四半期が営業赤字だったがアク抜けに期待。

グロース市場では、Aiロボが大幅増益継続予想でストップ高。Synsが大幅続伸。FFRIは好決算で高い。弁護士ドットコムは今期大幅増益予想を好感。スマホ用充電器レンタルのINFORICHは通期予想に対する進捗率が低く大幅安。AnyMindは下方修正でストップ安。

日足チャート上では、下ヒゲを伴う陰線。3万8000円割れで寄付き、その後も軟調に推移した。短期急騰局面からの調整となり200日移動平均線も割り込んだが、3万7600円台では底堅さも見られた。

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止まらない「完全子会社化ラッシュ」
 日本証券新聞5月16日(金)紙面1面TOP記事掲載

親子解消、アクティビスト… 背景を探る

調整ムードを強めた15日の市場で、親子上場解消などによる完全子会社化ラッシュの動きが話題を集めた。

親会社によるものは、50.1%保有する清水建設(1803・P)日本道路(1884・P)に対して2,520円で、69.3%保有のVTHD(7593・P)トラスト(3347・S)に対して410円で、それぞれTOB(株式公開買い付け)を実施。14日終値に対して40.8%のプレミアムが付いたトラストは当然のようにザラバ値付かずのままストップ高比例配分となった。

これに対し、日本道路は2%強の上げにとどまった。14日のTOB&決算発表は引けと同時だったが、同日午後1時から突然動意づいて、13.3%高で引けていたためだ。日本道路に対する清水建設のTOBと言えば、これで2回目。前回2022年3月(24.84%→50.10%)の際には、証券取引等監視委員会がインサイダー取引に関する課徴金納付命令の勧告を行った経緯もあり、情報管理面の問題を指摘する向きもあるようだ。

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今日の市況概況
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5月15日(木)☆[概況/大引け]

円高進行で続落。自動車や金融が売られ、重工と海運は高い

大引けの日経平均は372円安の3万7,755円、TOPIXは24ポイント安の2,738ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は489、下落銘柄数は1,099。出来高は20億2,594万株、売買代金は4兆7,778億円。
米韓が5月5日に為替協議を行っていたと報じられた。
5月20日にカナダで開幕するG7財務相・中央銀行総裁会議にあわせて、日米財務相会談を行うため、円安是正が議論されるという思惑から円高が進行した。円高進行に伴い、自動車株が売られ日経平均は続落となった。
米中の関税引き下げは「中国の勝利」と目されているが、中国側が米国債売却のカードをちらつかせたのではないという思惑もある。

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