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コラム2025年5月28日

【本日のマーケット】5月28日(水)

5月28(水)のマーケット                                                                   

5月27日の米国株式市場は反発。EUに対する関税発動の延期に加え、コンファレンス・ボードが発表した5月の消費者信頼感指数が98.0と、4月改定値85.7と市場予想の87.0を上回ったことが好感された。AI技術向けクラウドプラットフォーム大手のコアウィーブは、政府関係担当副社長を任命したことで買われた。原子力技術のオクロは韓国水力原子力(KHNP)との間で覚書を締結したことで上昇した。スポーツゲーミングのアフィリエイトマーケティング企業のシャープリンク・ゲーミングは総額約4.25億ドル(600億円超)の私募増資を行い、調達資金を仮想通貨イーサリアムの取得に充当すると発表したため急騰した。NYダウは前日比740ドル(1.78%)高の42,343ドル。NASDAQ総合指数は前日比461ポイント(2.47)高の19,199。S&P500指数は前日比118ポイント(2.05%)高の5,921。

米国株高を受けて日経平均は朝方454円高となったが戻り売りで伸び悩んだ。40年債入札が低調で金利上昇や「アジアの投資家が米国売り」観測報道で投資家心理が悪化。AIサーバー電源向けのロームや、エヌビディアのAI半導体向けICパッケージ基板のイビデンが高い。ウェザーニューズは1月に付けた年初来高値を更新。サンリオは反落。日本製鉄は少数の持ち分でも重要事項に拒否権を行使できる「黄金株」の米政府への譲渡検討で買収条件悪化。

スタンダード市場では、エスクリが3日連続ストップ高。リベルタもストップ高。エンバイオは太陽光発電を活用したビットコインマイニングの共同実験を開始しでストップ高。日本精密が大幅高。ヨネックスはSMBC日興が目標株価を引き上げた。ぷらっとホームや名村造船は反落した。

グロース市場では、QPS研はみずほ証券が投資判断を引き上げ急騰した。ダイナミックマップが大幅高。ブルーイノベは米PKL社とドローン操縦訓練シミュレータの共同開発を行うことでストップ高。テラドローンは大幅安。かっこが続落、イオレが反落。キャンバスは調整が継続。

日足チャート上では、上下に短いヒゲを伴う陰線。上値を抑えていた200日移動平均線(3万7798円)を飛び越えて寄り付いたが、3万8000円台では売り物も多く次第に軟化。終値ではわずかにマイナス圏へと沈んだ。明日未明に発表となるエヌビディアの決算通過待ちの姿勢がうかがえる。

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噂の英国ファンド AVIとは何者か
 日本証券新聞5月29日(木)紙面1面TOP記事掲載

アセット・バリュー・インベスターズ 坂井一成日本調査責任者に聞く

2018年のTBSHD株主提案で一躍市場にその名を知らしめた英アセット・バリュー・インベスターズ(AVI)。近年は大量保有報告書提出が活発化してきたほか、4月にはロート製薬(4527・P)、今月もワコム(6727・P)への公開キャンペーン実施で話題を呼んだ。市場の関心を集めるAVIとは、どんな戦略で日本株に投資しているのか。来日中の坂井一成日本調査責任者(写真)に話を聞いた。

――AVIとはどのような投資主体なのか。

「英国で投資信託の運用を行っている。もともと1889年に設立された投信の運用を1985年に受託。AVIを冠する名称に変更し、ロンドン証券取引所のメイン市場に上場されている」

――ロンドン市場にアクセスできれば、日本人でも売買できるのか。

「そういうことだ」

――運用資産規模は。

「グローバルでざっと3,400億円。うち1,200億円程度が日本株で運用されている。日本株に特化した運用ストラテジーをローンチしたのが2018年。近年は経済産業省や東証主導でコーポレートガバナンス改善の取り組みが加速したこともあって、日本株の運用残高は年々増加している」

――華々しいデビューとなった18年TBS株主提案後の主な歩みを聞きたい。

「例えば、20年にフジテックのキャンペーンを実施し、23年はNCHDに株主提案。昨年は豊田自動織機とアイチコーポレーションに親子上場解消の要請を行った」

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今日の市況概況
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5月28日(水)☆[概況/大引け]

「アジアの投資家が米国売り」観測報道を警戒

大引けの日経平均は1円安の3万7,722円、TOPIXは0.02ポイント高の2,769ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は792、下落銘柄数は764。出来高は18億418万株、売買代金は4兆2,870億円。
米国株高を受けて日経平均は朝方454円高となったが戻り売りで伸び悩んだ。40年債入札が低調で金利が上昇したことも影響した。

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