6月3日(火)のマーケット
6月2日の米国で5月のISM製造業景況指数は前月比0.2ポイント低下の48.5で市場予想の49.5を下回った。3カ月連続で縮小。NYダウは序盤に416ドル安となった後、下げ幅を縮めた。終盤に米中首脳が週内に電話会談の可能性と報じられ、小幅高となった。NYダウは前日比35ドル(0.08%)高の42,305ドル。ナスダックは序盤に売られたが、エヌビディアやブロードコム、AMDなど半導体関連が上昇したため、指数は中盤に切り返した。その他、メタ・プラットフォームズが上昇。NASDAQ総合指数は前日比128ポイント(0.67%)高の19,242。S&P500指数は前日比24ポイント(0.41%)高の5,935。
週内に米中協議の公算で、中国はレアアースで交渉が有利という期待から上海株は反発。それに対して対米交渉カードの乏しさから日経平均は小動き。ただ、防衛関連に対する物色は活発でIHIや川重、沖電気が高い。エムスリーはオアシスマネジメントによる保有判明で上昇。内田洋行は業績上方修正で、伊藤園は増益増配予想が好感された。東和薬品は「家族性アルツハイマー病」に治験発表で高い。サンリオとフジクラは反落し、第一三共は4日続落。
スタンダード市場では、メタプラネットが大幅続伸。インスペックは大口受注を発表しストップ高。日本ピグメントが大幅高。リブセンスが買われ、ワークマンは5月既存店売上高が5カ月ぶりに2ケタ成長で買われた。ピープルは第1四半期が営業赤字で売られた。日本食品化工は利食い売り。
グロース市場では、アイズが3日連続ストップ高。学びエイドは2日連続ストップ高。フレアスは赤字だったホスピス事業と看護小規模多機能型居宅介護施設の一部を譲渡することを発表し採算改善期待からストップ高。ヘリオスは反落しストップ安。アライドアーキテクツは大幅反落。
日足チャート上では、上ヒゲを伴う陰線。クロージングオークションでマイナス転換となり安値引けとなったが、終日狭いレンジで推移。引き続き5日移動平均線(3万7807円)には届かないものの、下値は25日移動平均線(3万7292円)にサポートされる格好となった。
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注目記事 Pick up
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【止まらない株式非公開化 その余波を探る】
日本証券新聞6月4日(水)紙面1面TOP記事掲載
豊田織機買収具体化と“6兆円トリオ”
株式非公開化の流れが加速してきた。昨年94社(2年前は61社)と3年ぶりの過去最大を記録した「上場廃止件数」だが、今年は5月16日時点で49社と3ケタ乗せもうかがう勢いにある。経営不振などによる基準抵触企業も一部含むとはいえ、あくまでも中心を成すのは完全子会社化、買収、MBO(経営陣の参加する企業買収)など再編絡みの案件だ。そしてもちろん「件数」だけではない。昨年で言えば、総額2,000億円規模のベネッセHD(上場廃止)や7,000億円規模の大正製薬(同)のMBOが“超大型”案件と称されたが、今年に入って文字通りケタが違ってきたようだ。
「3日にもトヨタ陣営による買収提案受け入れ表明」などと報じられた豊田自動織機(6201・P)が5月23日最高値1万8,400円を2週ぶりに更新してきた。“6兆円買収”自体はかねて報じられてきた通りで新味はないが、報道を受けた3日8時30分には、トヨタ自動車(7203・P)が「本件について本日機関決定する予定」、豊田織機も「本日開催予定の取締役会に付議する予定」としたことで具体化。少なくとも、少し前のセブン&アイHD(3382・P)のMBOのように、報道先行で結局尻すぼみのパターンは回避されたと受け止められたようだ。
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今日の市況概況
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6月3日(火)☆[概況/大引け]
小幅安。防衛関連に対する物色は活発
大引けの日経平均は23円安の3万7,446円、TOPIXは6ポイント安の2,771ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は568、下落銘柄数は997。出来高は16億6,704万株、売買代金は4兆107億円。
トランプ関税を巡って、今週も赤沢経済再生担当大臣が米国を訪問し、5回目の日米協議に臨むことになった。3週連続となるが、まだ終わりそうもないという見方から、日経平均は小動きとなった。
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