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コラム2025年7月18日

【本日のマーケット】7月18日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

7月18日(金)のマーケット                                                                   

7月17日のNYダウは続伸、ナスダックは4日続伸。台湾のTSMCが第2四半期決算を発表しアナリスト予想を上回った。2025年の増収率見通しをドルベースで従来の20%台半ばから30%前後に上方修正した。半導体関連のブロードコムが買われた。ペプシコは第2四半期の利益がアナリスト予想を上回ったことで上昇した。電気自動車のルーシッドが大幅高。配車サービス大手のウーバー・テクノロジーズがルーシッドおよび自動走行技術を開発するニューロと提携し、ロボタクシー事業を展開することで注目された。NYダウは前日比229ドル(0.52%)高の44,484ドル。NASDAQ総合指数は前日比155ポイント(0.75%)高の20,885。S&P500指数は前日比33ポイント(0.54%)高の6,297。

参院選を前に様子見姿勢。ディスコは上期予想が営業減益・減配で大幅安。セブン&アイは続落。一方、日立は「ソーシャル・イノベーション・フォーラム」を開催し5日続伸。アドバンスクリエイトはライフネット生命やSBIに第三者割当増資を行うことでストップ高となった。ノリタケは物言う株主のストラテジックキャピタルが5.1%保有で株主還元圧力への期待から買われた。米国でステーブルコイン規制法案が成立見通しでSBIが上昇した。

スタンダード市場では、FDKが水素を貯められる粉末状の合金で貯蔵量を2割増やした新製品を開発しストップ高。暗号資産購入枠設定の東邦レマックは本日も高騰。低位株のエスサイエンスが大幅高。インタートレードは反落し、Web関連の受託開発のテンダは年初来安値。

グロース市場では、データセクションが大幅反落となり、クリングルは2日連続ストップ安。スマサポは株主優待制度の新設でストップ高。コンヴァノは1株を10株にする株式分割を好感。エイチエムコムは老朽化した下水管に対する「衛星データ×FAST漏水検知システム」でストップ高。

日足チャート上では、下ヒゲを伴う陰線。4万円台で寄り付いたがそこが高値となってしまった。上値の重さを感じさせる格好となったが、高値・安値共に昨日から切り上げて、下値は5日移動平均線(3万9704円)が支えとなった。週足では上下にヒゲを伴う陽線。3週ぶりの陽線となり、4万円の大台にタッチしたが上値は重い展開となった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。関東地方も梅雨が明けました。今年の夏の暑さはこれからが本番です。今から恐ろしくなります。

さて、泣いても笑っても参院選です。3年に一度巡ってくる参院選で政権選択がなされることは珍しいことです。しかし今回は違います。衆院に続いて参院でも与党が過半数割れに転落する可能性が高まっています。今後の政策運営がますます野党寄りになることは避けられない情勢です。

トランプ関税以上に、株式市場にとって影響が大きくなる可能性がありますが、物色の方向性はそうは変わらないように思います。

先端半導体の周辺、電子部品、電力設備投資、好業績の消費関連株、高利回り銘柄。3連休明けの値動きが楽しみでもあります。

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注目記事 Pick up
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【保有株式価値を再チェック
日本証券新聞7月22日(火)紙面1面TOP記事掲載 

時価総額「実質ゼロ」三菱ケミカルの次は?

18日の東京市場では日経平均株価が一時4万円を回復する場面もあったが、20日投開票の参院選や3連休を控え、引き続き手控えムード。

こうしたなか、三菱ケミカルグループ(4188・P)と、同社が50.5%保有する上場子会社、日本酸素HD(4091・P)の関係が一部で話題を集めている。もともと後者の時価総額が前者を上回る“親子逆転ペア”として広く知られてきたが、今年に入っての日本酸素大幅高/三菱ケミカル低迷を受けて、ついに三菱ケミカル保有分の日本酸素株式だけで、三菱ケミカル自身の時価総額を上回ってしまったためだ。

これを報じた17日付日本経済新聞「スクランブル」欄は、「ヘッジファンドの関心も高まっている」などと指摘。また、過去にこれに近い状況で子会社株式売却や完全子会社化に踏み切った親会社側のNTTやパソナグループ、オープンハウスグループなどがその後に大幅高した経緯も紹介していた。

ここ2カ月ほど無風横ばい状態の続く三菱ケミカルも“次の一手”が問われており、8月1日の第1四半期決算発表に向けて注目される場面がありそうだが、こうした境遇にあるのは必ずしも三菱ケミカルだけではない。

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今日の市況概況
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7月18日(金)☆[概況/大引け] 

小反落。昨年10月の衆院選の経験から売り込む動きは大きくはならず

大引けの日経平均は82円安の3万9,819円、TOPIXは5ポイント安の2,834ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は544、下落銘柄数は1,037。出来高は14億8,535万株、売買代金は4兆45億円。
参院選を前に日経平均は小反落となった。
与党過半数割れが想定されているが、昨年10月27日の衆議院選挙で与党は大敗したが、翌10月28日の日経平均は寄り付きを安値にすぐに切り返した。
その記憶があるため、本日は売り込む動きが大きくはなかった。

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