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コラム2025年7月30日

【本日のマーケット】7月30日(水)

7月30(水)のマーケット                                                                   

7月29日のNYダウは続落。ナスダックは5日ぶりに反落。ユナイテッドヘルスやUPSが決算発表で売られたことが響いた。30日のFOMCの結果公表や1日の雇用統計の発表を控え、様子見ムードとなったことも要因。医療保険のユナイテッドヘルスは通期の利益見通しがアナリスト予想を大きく下回ったことで売られた。宅配のUPSはマクロ経済の不確実性を理由に、通期の売上高や営業利益の予想発表を控えたため大幅安となった。デンマークの製薬大手で、NY市場に上場しているノボ・ノルディスクは、肥満症治療薬「ウゴービ」の売り上げが伸び悩んでいるため通期業績見通しを下方修正し、売られた。一方、LNGや水素などの関連機器を製造するチャート・インダストリーズは、ベーカーヒューズが買収する合意に近づいていると英フィナンシャル・タイムズが報じ、急騰した。AMDは5日続伸。NYダウは前日比204ドル(0.46%)安の44,632ドル。NASDAQ総合指数は前日比80ポイント(0.38%)安の21,098。S&P500指数は前日比18ポイント(0.30%)安の6,370。

アドバンテストは通期業績予想を上方修正したが小幅安となり、日経平均も小安い。キーエンスは増益率の縮小で売られ、シマノは減益予想に下方修正し急落した。ANAは決算にサプライズがなく下落。一方、米コーニングが決算発表で大幅高となり、フジクラなどに連想買い。住友ファーマはJPモルガンが格上げし急騰。トランプ政権による早期退職勧奨でNASAの職員の2割が退職するため、中国の宇宙戦略に対する防御責任が増す三菱重工などが高い。

スタンダード市場では、マツモトが2日連続ストップ高。伊勢化学が反発し、カンロは上期が減益予想に対して2ケタ増益だったことで買われた。エムケー精工は通期の業績予想と配当予想の上方修正で高い。光陽社は利食い売りで反落。大阪製鉄は業績予想の下方修正で売られた。

グロース市場では、米国特許査定のウェリタスが2日連続ストップ高。フューチャーリンクNWは「まいぷれくん」の有料導入店舗1000件突破でストップ高。Aimingは上期決算が計画を上回り大幅高。サンバイオは反落し、サスメドは厚労省の部会で一部変更承認が了承されたが反落。

日足チャート上では、寄付きが高値となる実体線の短い陰線。昨日と同水準での株価推移となった。FOMC・日銀会合等を控えて手控えムードが広がった。日経平均は4日続落となったが、プライム市場では値上がり銘柄数の方が多く、1000銘柄以上が上昇しておりTOPIXはプラス圏となっている。

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コーニング効果 AI向け強気 電線・光ファイバー関連が一斉高
 日本証券新聞7月31日(木)紙面1面TOP記事掲載

フジクラは連日の上場来高値

フジクラ(5803・週足)

米国の光ファイバー大手、コーニング(GLW)の決算を受け、30日の東京市場では電線・光ファイバー関連株が一斉高となった。

コーニングは29日に2025年第2四半期決算(2Q、4~6月)を発表、同社がコア売上高と呼ぶ特殊項目を除いた売上高は前年同期比12%増の40億4,500万ドル(約6,000億円)、コアEPS(1株利益)は同28%増の0.60ドルと事前の市場予想を上回った。光通信部門の売上高は同41%増の15億7,000万ドルとなり、エンタープライズ売上高は先端生成AI製品向け需要が引き続き強く、同81%増加した。

第3四半期(7~9月)はコア売上高42億ドル、コアEPSは0.63~0.67ドルを見込む。生成AIを核にデータセンター(DC)向けの光ファイバーや光通信部品などが好調を維持する。同社のウェンデル・ウィークスCEOは26年についても継続的な成長を実現できるとの見方を示し、中期的な成長にも期待が高まった格好だ。

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今日の市況概況
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7月30日(水)☆[概況/大引け]

アドバンテストが小幅安で日経平均も小安い

大引けの日経平均は19円安の4万654円、TOPIXは11ポイント高の2,920ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,072、下落銘柄数は482。出来高は19億7,694万株、売買代金は4兆9,430億円。
アドバンテスト(6857)は通期業績予想を上方修正したが小幅安となったことが影響し、日経平均も小安い。
AI開発に使用される米エヌビディアのGPU(画像処理装置)が「Hopper」から「Blackwell」に世代交代した時は、アドバンテストが納入している検査装置のテスターも「PS1600」では対応できないため、上位機種の「PS5000」を購入する必要があった。
しかし、エヌビディアの次世代のGPUの「Rubin」ではテスターは「PS5000」を使い回すことが可能と見られているため、アドバンテストにとっては将来期待が前回ほど高まっていないことが株価に影響した。

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