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コラム2025年8月25日

【本日のマーケット】8月25日(月)

8月25(月)のマーケット                                                                   

8月22日の米国株式市場は大幅反発。FRBの年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会合)の講演で、パウエルFRB議長は「リスクバランスの変化により政策スタンスの調整が必要になる可能性」と述べた。「関税による価格上昇圧力が持続的なインフレを引き起こす可能性はあるが、労働市場の下振れリスクを考慮すると、その可能性は低い」利下げという言葉は使っていないが、利下げに着手する可能性を示唆したと受け止められた。テスラは「サイバートラック」の値上げを発表したことで反発。アップルが音声アシスタント「Siri(シリ)」の最新版に、グーグルが手掛ける生成AI(人工知能)「Gemini(ジェミニ)」の起用を検討していると報じられた。グーグルの持ち株会社のアルファベットが買われ、アップルも上昇した。NYダウは前日比846ドル(1.89%)高の45,631ドル。NASDAQ総合指数は前日比396ポイント(1.88%)高の21,496。S&P500指数は前日比96ポイント(1.52%)高の6,466。

FRB議長の講演で9月利下げ期待から22日のNYダウは最高値更新。25日の日経平均は朝方568円高となった後、伸び悩んだ。トランプ大統領が放送局2社の免許取り消しをけしかけたため、FRBの独立性も危ぶまれ、後場の日経平均へさらに上げ幅を縮めた。JX金属は野村証券が格上げ。芝浦機械はオアシス・マネジメントによる保有判明で高い。TOTOは米国売り上げ増計画で買われた。一方、テルモは買収による財務悪化懸念で売られた。

スタンダード市場では、国交省が経済安保の新組織で造船など供給網確認と報じられ、名村造船が大幅高。豊和工業は著名投資家の井村俊哉氏らの投資顧問会社から助言を受けるファンドによる保有判明で急騰した。ウィルソンWLWは時価総額100億円の新ビジョンでストップ高。堀田丸正は利食い売り。

グロース市場では、インフォメティスとホットリンクが大幅続伸、トライアルが反発。イオレは好調が継続。TORICOは幻冬舎とWeb3領域で業務提携したことをきっかけに3日連続ストップ高。東大発AIスタートアップ企業との契約でAppBankは6日続伸。フラーは安値更新。

日足チャート上では、上下にヒゲを伴う陰線。先週末から高値・安値共に切り上げたが5日移動平均線(4万2897円)を抜けきれなかった。4万3000円台の値固めが意識される。

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パウエル議長 利下げ示唆でひと安心 日米の金融政策が焦点に
 日本証券新聞8月26日(火)紙面1面TOP記事掲載

国内は利上げ期待継続 金融セクターマーク

日経平均(日足)

重要イベントの通過で25日の東京株式市場には安心感が広がった。現地22日にカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演したパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は9月16~17日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げを示唆した。パウエル氏は短期的に物価上昇と雇用減速のリスクが高まっている点に言及し、「政策スタンスの調整が正当化される可能性がある」と述べ、市場には利下げ示唆との見方が広がった。

同日の米国市場ではNYダウが前日比846.24ドル高の4万5,631.74ドルとおよそ8カ月半ぶりに最高値を更新。米国の利下げ期待で為替市場では1ドル=147円台半ばまで円高・ドル安が進み、上値が抑えられたものの、25日は日経平均株価が前日比568.13円高の4万3,201.42円まで買われる場面があった。

ジャクソンホール会議では現地23日に日銀の植田和男総裁が討論会に登場。国内の労働市場が引き締まり、持続的な賃金上昇圧力が見られる点に言及し、日銀が利上げ継続姿勢を維持する方針と受け止められた。

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今日の市況概況
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8月25日(月)☆[概況/大引け]

後場はトランプ発言で失速

大引けの日経平均は174円高の4万2,807円、TOPIXは4ポイント高の3,105ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は781、下落銘柄数は775。出来高は17億7,657万株、売買代金は4兆1,406億円。
8月22日のFRB議長の講演で、「政策スタンスの調整を正当化する可能性がある」と述べたことが、市場では9月の利下げを示唆したと受け止められた。
加えて、FRB議長は、データに基づいて政策を判断する姿勢から「決して逸脱しない」とも強調したため、FRBの独立性への信頼感も寄与し、22日のNYダウは最高値を更新した。

週明け25日の日経平均は朝方568円高となった後、伸び悩んだ。

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