9月4日(木)のマーケット
9月3日のNYダウは3日続落、ナスダックは反発。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は7日に開催する会合でさらなる増産を検討する方針と報じられた。原油先物が反落し、エクソン・モービルとシェブロンが売られた。アメリカン・エクスプレスは利食い売り。一方、アップルは反発した。連邦地裁がグーグルのネット検索で独占状態を是正する措置を発表したが、司法省が要求したウェブ閲覧ソフト「クローム」の売却など事業分割案は退けたため、買われた。NYダウは前日比24ドル(0.05%)高の45,271ドル。NASDAQ総合指数は前日比218ポイント(1.02%)高の21497。S&P500指数は前日比32ポイント(0.51%)高の6,448。
日経平均は大幅反発。米連邦地裁がグーグルに対して、司法省が要求する事業売却は退けたが、独占是正のため検索サービスで得たデータは他社と共有するよう命じた。勝者はAIという見方から、AI関連のソフトバンクGとデータセンター関連のフジクラのほか、アドバンテストと東電も買われた。下水道関連の日本ヒュームは人気継続。ニデックは不適切な会計処理の疑いで第三者委員会を設置。有価証券報告書は9月26日までに提出困難という見方からストップ安。
スタンダード市場では、下水道関連の大盛工業と日本鋳鉄管、旭コンクリート、イトーヨーギョーが大幅続伸。中古スマホ販売のReYuuはカナダ企業が株取得で2日連続ストップ高。大戸屋は8月既存店売上高が好感された。堀田丸正とabcが反落。串カツ田中も利食い売りに押された。
グロース市場で、FRONTEOは塩野義製薬とAI解析による会話型の「あたまの健康度」判定Webアプリケーションを共同開発したことで大幅反発。窪田製薬は3日続伸。技術承継機構が反発。データセクションは反落し、Defコンサルは続落。アルファクスFSは5日続落。
日足チャート上では、上下にわずかなヒゲを伴う大陽線。寄り後から買いが優勢で、時間と共に上値を伸ばして高値圏での大引けとなった。昨日割り込んだ25日移動平均線(4万2243円)を上抜き、頭を抑えていた5日移動平均線(4万2347円)も上抜いた。
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注目記事 Pick up
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【東証改革、3年目の現在 計画→実行フェーズへ突入】
日本証券新聞9月5日(金)紙面1面TOP記事掲載
スタンダード市場にもメス
東証は2日、市場区分の見直しに関するフォローアップ会議を開催し、「資本コストや株価を意識した経営」要請から3年目の状況などを公表した。プライム市場は9割以上の企業が取り組みを開示済み、6割以上がアップデート済みであるのに対し、スタンダード市場は約半数が未開示と、対応状況に明確な差が出ている。
東証は今後、プライム市場についてポイント・事例集のアップデートを行い、11~12月上旬をめどに公表予定。企業規模に応じた最新の事例を拡充し、取り組みの実行フェーズにある企業を後押しする。また、親子上場に関する制度整備についても引き続き検討を進めていく方針で、秋~冬にかけて開示状況のフォローアップや事例集の公表などを行うとしている。
グロース基準引き上げ、助走期間は十分に確保
グロース市場の上場維持基準見直しについては9月下旬をめどに制度要綱を公表予定で、現行の「上場10年以降で時価総額40億円以上」から「5年以降で時価総額100億円以上」へと引き上げられる方針。新基準の適用開始は原則2030年とするものの、企業が追加期間を設けて新基準への適合を目指す計画を開示する場合、その計画期間はグロース市場への上場が例外的に可能となる。改善期間は30年3月末からの1年間、その終了後は猶予期間入りとなり、猶予期間中も現基準の「上場10年以降で時価総額40億円未満」は上場廃止となる。
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今日の市況概況
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9月4日(木)☆[概況/大引け]
グーグル独禁法訴訟で勝者はAIという見方
大引けの日経平均は641円高の4万2,580円、TOPIXは31ポイント高の3,080ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,126、下落銘柄数は437。出来高は18億7,689万株、売買代金は4兆3,217億円。
米連邦地裁がグーグルに対して、司法省が要求する事業売却は退けたが、独占是正のため検索サービスで得たデータは他社と共有するよう命じた。
勝者はAIという見方から、AI関連のソフトバンクグループ(9984)とデータセンター関連のフジクラのほか、アドバンテストと東電も買われた。
30年国債の入札が無難だったことを受けて、後場の日経平均はさらに上げ幅を拡大した。
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