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コラム2025年10月3日

【本日のマーケット】10月3日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

10月3日(金)のマーケット                                                                   

10月2日の米国株は5日続伸。アジア市場同様にAMDやアプライド・マテリアルズ、ラム・リサーチといった半導体関連が買われた。量子コンピューター関連のリゲッティ・コンピューティングとDウェーブ・クオンタム、イオンキューが大幅高。ノーベル物理学賞は10月7日に発表されるが、量子コンピューター分野が有望という期待から思惑買いが入った。テスラは反落。7~9月期の販売台数がアナリスト予想を上回ったのは、米国政府による電気自動車(EV)向け税額控除が終了する前の駆け込み需要という見方から株価は下落した。NYダウは前日比78ドル(0.17%)高の46,519ドル。NASDAQ総合指数は前日比88ポイント(0.39%)高の22,844。S&P500指数は前日比4ポイント(0.06%)高の6,715。

WSJ紙による米オープンAIの評価額の記事を受けてソフトバンクGが一時2万円乗せ。キオクシアの人気継続。日立は米オープンAIとの提携で大幅高。日銀総裁が米国関税を踏まえ、緩和環境維持発言も好感された。霞ヶ関キャピタルは好決算で買われた。スカパーJSATはGS証券が新規に「買い」と発表した。一方、ダイセキ環境の完全子会社化を目指すダイセキは下落した。良品計画は9月国内既存店売上高が20カ月ぶりに減収で売られた。

スタンダード市場では、下水道関連の大盛工業が10日ぶりに反発。トレードワークスに押し目買い。トップカルチャーが反発。高齢者向け配食サービス運営のシルバーライフはSBI証券による目標株価の引き上げが寄与した。夢みつけ隊は利食い売りでストップ安。ヒーハイストは高寄り後下落。

グロース市場では、サンバイオが大幅続伸。Heartseedは4日ぶりに反発。データセクションは6日ぶりに反発。学びエイドは映像学習サービスがITTO個別指導学院チェーン全校舎に導入で上昇した。イオレは3日続落。新規上場のオーバーラップは寄り後にさらに大幅安となった。

日足チャート上では、大陽線。5日移動平均線(4万5046円)を上抜いて上値を伸ばし、終値での史上最高値を更新した。パラボリックも陽転を示現し、買いトレンドを確認する格好となった。週足では長い下ヒゲを伴う陽線。5週連続の陽線となった。月足では、6本連続の陽線。強い買いトレンドが継続している。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。10月相場が始まりました。日経平均は週の前半は弱いまま推移していましたが、アジア市場が休みとなる週後半に大きく上昇して4万5000円の大台を超えてきました。

物色の中心は半導体関連株です。キオクシアHD(285A)に対する海外市場での評価が高く、そのまま東京市場での株価急騰につながりました。

中国が国慶節の長い休場に入っており、韓国もこの週末から連休で機関投資家の受け皿がいま、不足しています。先のことは誰にも分かりません。だからこそ、足元の猛烈な生成AIブームの投資ブームを追いかけています。

このブームが一過性のものなのか、投資家はその一点に絞って相場を見てゆくべべきでしょう。そうでないと思わぬ地雷を踏み込んでしまうことになりかねまません

ここからは多少の日柄調整のタイミングです。深押しはないでしょうが、個々の銘柄の値動きが一段と激しくなってゆくことが予想されます。

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【日立が急伸 オープンAIと提携 「スターゲート」進展に期待
日本証券新聞 10月6日(月)紙面1面TOP記事掲載 

量子コンピュータでも新たな動き

日立製作所(6501・日足)

3日の東京市場では日経平均株価が832.77円高の4万5,769.50円となり、9月25日の最高値を更新した。前日に続き、ソフトバンクグループ(9984・P)アドバンテスト(6857・P)東京エレクトロン(8035・P)などのAI関連株が上昇をけん引した。こうしたなか急速に存在感を強めてきたのが日立製作所(6501・P)だ。この日はマドを空けて急伸、前日比421円(10.7%)高の4,321円まで買われた。

手がかりはAIと量子コンピュータという二つの材料。同社は2日、対話型AIサービス「チャットGPT」を手掛ける米オープンAIとデータセンター(DC)分野で提携することで合意したと発表。日立はDC向けに送配電・変電設備などの電力インフラ、空調システムなどを提供する。オープンAIはソフトバンクG、米オラクルと共に米国で大型のAIインフラ「スターゲート」の整備計画を進めている。今年1月の会見では投資額が4年間で5,000億ドル(73兆円)に上るとの見通しを示しており、巨額の費用が投じられる。日立が関係する電力インフラ関連では傘下の日立エナジーが関わることになる。

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今日の市況概況
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10月3日(金)☆[概況/大引け] 

832円高の4万5769円。オープンAI関連が人気

大引けの日経平均は832円高の4万5,769円、TOPIXは41ポイント高の3,129ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,241、下落銘柄数は321。出来高は23億10万株、売買代金は5兆2,077億円。
日経平均は800円を超える上げ幅となった。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙による米オープンAIの評価額の記事を受けてソフトバンクグループが一時2万円乗せ。
米エヌビディアの要望で100倍速SSDを開発するキオクシアHDの人気が継続。
日立(6501)は米オープンAIとAIデータセンターの電力関連技術で提携することで大幅高となった。
さらに、日銀総裁が講演で、米国の関税は日本経済の下押し要因として作用することになるため、まずは、緩和的な金融環境を維持し、経済活動をしっかりと支えていくことが大切と語ったことも相場上昇に拍車を掛けた。

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