10月9日(木)のマーケット
10月8日のNYダウは伸び悩み横這いとなった。上院が、連邦政府機関の一部閉鎖終了に向けた与野党のつなぎ予算案の採決を改めて実施したが、否決されたため、政府閉鎖が長期化するという見方が影響した。一方、オープンAIが6日に提携を発表したAMDは、ループキャピタルが目標株価を引き上げため大幅高となり、ナスダックは反発した。イーロン・マスク氏の人工知能(AI)スタートアップ、xAIが200億ドル(約3兆円)を上回る金額を調達し、エヌディビアも支援するが、調達資金はエヌビディア製半導体の購入に充てるため、エヌビディアも買われた。エヌビディア経営陣は自社の財務的な強みを生かし、業界全体にAI導入を加速させる意向を示していると報じられた。NYダウは前日比1ドル(0.00%)安の46,601ドル。NASDAQ総合指数は前日比255ポイント(1.12%)高の23,043。S&P500指数は前日比39ポイント(0.58%)高の6,753。
日経平均は大幅高。ソフトバンクGがスイスのABBのロボット事業を買収し、AIロボットへの成長期待で大幅高。安川電機にも連想買い。その他、米国政府機能不全のリスク回避目的の資金が日本株に流入しているという解説も。キオクシアHDはNAND型フラッシュメモリーの増産方針で高い。小野薬品は胃がん向けの第2相臨床試験の主要評価項目達成で上昇。防衛関連には利食い売り。KOKUSAI ELECは米AMATが保有株の一部売却で安い。
スタンダード市場では、核融合関連の助川電工は大幅高が継続。ロボットの関節に使用されるハーモニックドライブにAIロボットの人気が波及した。中国商務部が域外(海外)レアアース物資輸出統制決定を発表したため、レアアースリサイクル技術のアサカ理研は大幅高。ジャパンエンジンは反落。
グロース市場では、宇宙関連のアストロスケールが大幅高。オンコリスはがん治療用ウイルスの製造開始で急騰。創薬ベンチャーのNANOは投資事業への参入を発表しストップ高。サイエンスアーツは業績上方修正を好感。AI開発のデータセクションは輸出規制違反を否定したが3日続落。
日足チャート上では、寄付き後が安値で大引けがほぼ高値となる「陽の丸坊主」に近い陽線。強い買いをうかがわせる格好となった。ボリンジャーバンドのプラス2シグマ(4万8316円)を再び上抜き、強い買いトレンドを再確認する形となった。
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注目記事 Pick up
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【日経平均終値 4万8,000円】
日本証券新聞10月10日(金)紙面1面記事掲載
SBG効果…だけじゃない 円安+AIで電子部品に存在感
9日の東京市場では日経平均株価が前日比845.45円高の4万8,580.44円となり、終値で初めて4万8,000円台に乗せて取引を終えた。
前日の米国市場でAI関連が買われ、ナスダック総合指数、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が最高値を更新したことなどが支えとなったが、この日の日経平均を大きく押し上げたのがソフトバンクグループ(SBG、9984・P)だ。8日にスイスの重電大手、ABBからロボット事業を買収すると発表したことが材料視され前日比2,725円(13.2%)高の2万3,335円まで買われ、上場来高値を更新。終値でも1銘柄で日経平均を約475円押し上げた。ただ、こうした“特殊要因”を除いても半導体製造装置(SPE)、電線・光ファイバー、パッケージや高機能素材関連など、AI関連銘柄には年初来高値、最高値を更新する銘柄が相次ぎ、上昇を支えた。
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今日の市況概況
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10月9日(木)☆[概況/大引け]
845円高。ソフトバンクGが大幅高
大引けの日経平均は845円高の4万8,580円、TOPIXは22ポイント高の3,257ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は930、下落銘柄数は623。出来高は24億4,978万株、売買代金は6兆2,829億円。
日経平均は大幅高。
ソフトバンクグループ(9984)がスイスのABBのロボット事業を買収し、AIロボットの開発の名乗りを挙げたことで成長期待から大幅高となった。安川電機にも連想買いが入った。
その他、米国政府機能不全のリスク回避(ヘッジ)目的の資金が金や暗号資産などドル建て以外の資産に殺到しているが、そうしたグローバルマネーが日本株に流入しているという解説もある。
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