10月15日(水)のマーケット
10月14日のNYダウは続伸、ナスダックは反落。パウエルFRB議長が講演で、FRBが保有資産を縮小する「量的引き締め(QT)」を今後数カ月で停止する可能性を示唆した。ウォルマートは、人工知能(AI)を使った買い物サービスの提供に向けて米オープンAIと提携したと発表したことで買われた。顧客がオープンAIの対話型AI「チャットGPT」を使いながら、必要な商品を探してオンラインで購入できるよう支援する。オラクルは、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)の人工知能(AI)向け半導体の採用を増やすと発表した。エヌビディアに依存する状態からの脱却を狙うため、エヌビディアは下落した。バンク・オブ・アメリカ(BofA)が毎月実施している世界中のファンドマネジャーを対象に行った調査で、10月は回答者の約54%がハイテク株は割高過ぎると回答した。9月は半数近くがこうした懸念を否定しており、見解が逆転した。AI関連株がバブル状態にあるという見方が影響し、ブロードコムは反落し、画像処理半導体(GPU)といった半導体同士を接続する機能があるチップを手がけるアステラ・ラブズも売られた。NYダウは前日比202ドル(0.44%)高の46,270ドル。NASDAQ総合指数は前日比172ポイント(0.76%)安の22,521。S&P500指数は前日比10ポイント(0.16%)安の6,644。
日経平均は一時900円を超える上げ幅。IMFが日本経済予測を上方修正。野党3党党首会談を前に玉木首相になると財政拡張路線という期待も寄せられた。米オラクルが大規模データセンター投資への懸念一蹴と報じられ、半導体関連が買われたことも寄与した。イオンは上期の営業利益がアナリスト予想を上回ったことで買われた。メルカリは赤字のスキマバイト仲介サービスの終了計画を発表し急騰した。コスモス薬品とラクトジャパンは売られた。
スタンダード市場では、原発関連の助川電工が反発しストップ高。太陽光発電関連のAbalanceは7日ぶりに反発しストップ高。東京個別指導学院はベネッセHDによる完全子会社化が発表されストップ高。貴金属回収のアサカ理研が大幅続伸。エディアは好決算だったが材料出尽くし感から急落。
グロース市場では、メルカリによる撤退を受けてタイミーが買われた。高市関連銘柄のFFRIとアストロスケールが反発。propetecは株主優待制度の新設でストップ高。マイクロ波化学が大幅続伸。ククレブは好決算だったが利食い売りに押された。イオレはストップ安。
日足チャート上では,上下に短いヒゲを伴う陽線。4万7000円台を回復し、時間の経過と共に上値を伸ばす展開となった。昨日の急落時に下抜けた5日移動平均線(4万7784円)にはわずかに届かなかったが、明日以降ここを上抜けできるかが注目される。
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注目記事 Pick up
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【「親子上場解消の季節」ついに到来】
日本証券新聞10月16日(木)紙面1面記事掲載
決算と同時発表・東京個別に続くのは…
東京個別指導学院(4745・S)が大量買いにストップ高比例配分。親会社であるベネッセHDによる完全子会社化目的のTOB(株式公開買い付け)発表を受け、買い付け価格450円(14日終値比38.4%高の水準)にサヤ寄せしたものだ。野村証券は9月22日付レポートで「親子上場解消の季節がまもなく到来」としていたが、10月も半ばを過ぎて、本格的な季節到来を迎えつつあるようだ。
2月期決算の東京個別は14日の第2四半期(3~8月期)決算発表のタイミングに合わせてのTOB発表となったが、これからは15日のスーパーツール、17日の東京製鉄、ゲンダイエージェンシーなど3月期(12月期も)決算企業の四半期決算発表が相次ぐことになる。
9月末時点の親子上場子会社は168社(3月末比11社減)。「2006年度ピーク比6割減」「36年ぶり低水準」などと先に報じられた。今年度に入って親子解消に動いた面々は、親会社サイドでJT、三菱商事、NTT、セブン&アイ、日本製鉄など日本を代表する一流企業がズラリ。東証の意向やアクティビストの動向なども踏まえれば、こうした流れはもはや誰にも止められないだろう。となると、今後の候補銘柄が注目されてくることになる。
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今日の市況概況
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10月15日(水)☆[概況/大引け]
825円高。IMFが日本経済見通しを上方修正。野党3党党首会談を控え上昇
大引けの日経平均は825円高の4万7,672円、TOPIXは49ポイント高の3,183ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,409、下落銘柄数は180。出来高は20億5,377万株、売買代金は5兆1,831億円。
日経平均は一時900円を超える上げ幅となった。
IMFが日本経済の成長率予測を7月時点の予測の0.7%から1.1%に上方修正したため、海外投資家からの買いが期待された。
野党3党党首会談を控え、玉木首相になると財政拡張路線という期待も寄せられた。
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