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コラム2025年10月24日

【本日のマーケット】10月24日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

10月24日(金)のマーケット                                                                   

10月23日の米国株は反発。トランプ大統領が30日に韓国で中国の習近平国家主席と会談する。テスラは7~9月期決算がアナリスト予想を下回ったため、下落して始まったが、人工知能(AI)、ヒューマノイドロボット、自動運転技術を中心とした将来構想への期待で買いが入り上昇した。アマゾンは22日、AI仕分けロボを公開した。大幅なコスト削減や配送効率の改善を見込む。その他、選択肢の多さに迷う買い物客にAIが最適な商品を紹介する新機能を米国で導入すると報じられた。ウォール・ストリート・ジャーナルが、トランプ政権は量子コンピューター関連企業への出資を巡り協議していると報じたため、リゲッティ・コンピューティングやイオンキュー、Dウェーブ・クオンタムなどが大幅高となった。NYダウは前日比144ドル(0.31%)高の46,734ドル。NASDAQ総合指数は前日比201ポイント(0.89%)高の22,941。S&P500指数は前日比39ポイント(0.58%)高の6,738。

日経平均は前日の下げ幅をほぼ取り戻した。円安は進んだが、インテルの7四半期ぶりの最終黒字を受けて、半導体関連が買われたことや、28日の日米首脳会談で良好な関係を築けるのではないかという期待が支えとなった。米サンディスクの大幅高を受けて、キオクシアが人気を博した。KOAは業績上方修正で一時ストップ高。造船関連の住友重機が大幅続伸。ニデックは不適切会計で調査中のため、業績予想を未定とし、中間配当を無配としたため下落。

スタンダード市場では、名村造船と内海造船が大幅続伸。アウンコンサルはAIOコンサルティングサービスの提供開始でストップ高。こころネットは燦HDが完全子会社化でストップ高。防衛関連のエブレンは2日連続ストップ高。ペロブスカイト太陽電池関連のケミプロ化成も高い。助川電工は続落。

グロース市場では、FFRIセキュリティ、サイバーセキュリティ、網屋が物色された。カラダノートは中期経営計画が好感され2日連続ストップ高。QPS研究所は4日ぶりに反発。一方、主要取引先との取引修了のインフォメティスは大幅続落。直近新規公開株のサイバーソリューションズが大幅安。

日足チャート上では、上下にヒゲを伴う陽線。ギャップアップで4万9000円台で寄付き、上値を伸ばし昨日の下落分をほぼ埋める形となった。5日移動平均線(4万9150円)上に浮上し、買いトレンドの強さをうかがわせる。週足では、上ヒゲを伴う陽線。先週の十字足に近い陽線を上放れて週足8本連続の陽線を示現。今週は先物市場で5万円にワンタッチする場面も見られ、現物市場でも5万円の大台を捉えるのが時間の問題となって来た。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日経平均が一時5万円の大台を突破しました。10月21日(火)の前場のことです。

参院選後、30日間の政治的な空白の時を経て臨時国会が召集されるというタイミングでした。日本で初めて女性首相となる高市政権のスタートの日と重なります。

売り方の買い戻しと新たな買いを呼び込んでの最高値更新でしたが、結局この日は短期売買に支配されて後場から押し戻されてしまいましただ、いずれこの日の高値は抜いてくることになるのではないでしょうか。株価と一緒に不動産価格も上昇しており、決して株式市場だけの評価にはとどまっていないことが理由です。

不動産市場は株価以上にホットなマーケットになりつつあります。東京カンテイの発表によれば、東京23区の中古マンションの価格がとうとう1億円を上回ったそうです(70平方メートルで1億1034万円)。平均でも年間で+17%の上昇です。

富裕層マネーが中古市場にも流れ込んでいるそうで、一次取得者と言われる若い世帯にはますます高嶺の花になりつつあります。金市場と同じようにホットな市場の熱気はどこかで冷めるはずですが、それはもう少し先のことのように感じられます。

トランプ大統領の来日と日米の金融政策がクロスする来週はひとつのヤマを向かえる可能性があります。気をつけて市場の変化を見ておきたいものです。

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【ハロウィンに日経平均5万円を期待
日本証券新聞 10月27日(月)紙面1面TOP記事掲載 

市場規模は1,673億円 テーマパーク、製菓など恩恵広く

31日はハロウィン。インテージHD(4326・P)の調査では、物価高により参加者は減少するものの1人当たりの単価は上昇。市場規模は推定1673億円と、前年比7%減になる見通しとはいえ、今やバレンタインを上回る国民の一大イベントとなり、関連企業の業績の追い風になることが期待される。24日は米国株高を受けて大幅反発し、4万9,000円台を回復した日経平均株価。ハロウィン効果のアノマリーや、関連銘柄がけん引して、月内に5万円到達という“お菓子”をもらえるだろうか。

もともとハロウィンは仮想して子供たちが町を回ってお菓子を集める欧米のイベントだった。日本ではサンリオ(8136・P)が1983年にハロウィンパレードを始めたのをきっかけに認知度が高まり、テーマパークや菓子メーカーが次々と参入して、すっかり定着している。

インテージが今年9月に、全国5,000人を対象に行った調査によると、ハロウィンに予定がある人は24%(前年比4ポイント減)。一方で、予定のある人の平均予算は7,192円と前年より10%近く増えている。予定については「ハロウィン限定商品を買う」が38%で最多。以下、料理、お菓子を配るの順になっている。また、若年層を中心にSNS(交流サイト)投稿の人気も高い。

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今日の市況概況
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10月24日(金)☆[概況/大引け] 

658円高。前日の下げ幅をほぼ取り戻した

大引けの日経平均は658円高の4万9,299円、TOPIXは15ポイント高の3,269ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は720、下落銘柄数は839。出来高は21億1,270万株、売買代金は5兆3,263億円。
日経平均は前日の下げ幅(666円安)をほぼ取り戻した。
円安は進み、輸入物価の上昇圧力が警戒されているが、インテルの7四半期ぶりの最終黒字を受けて、半導体関連が買われた。
加えて、28日の日米首脳会談では、安倍元首相の後継者として、トランプ大統領と良好な関係を築くことができるのではないかという見方も後押しした。

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