2月13日(金)のマーケット
2月12日の米国株式市場は続落。ネットワーク機器のシスコシステムズは2~4月期の粗利率見通しがアナリスト予想を下回ったため、半導体メモリー価格の高騰が重しになっていると警戒され、大幅安となった。AI企業のアルゴリズム・ホールディングスは、「SemiCab」プラットフォームを導入した顧客企業が運営人員を増やすことなく貨物取扱量を300~400%拡大させたことで買われた。一方、AIによりトラック運送ブローカーが中抜きされる可能性が警戒され、物流ブローカーのCHロビンソン・ワールドワイドとランドスター・システムは売られた。アップルは長年計画してきた音声アシスタント「Siri」の刷新が、ここ数週間のテスト段階でつまずき、期待されていた複数の新機能の投入が後ずれする可能性が出てきたと報じられ下落した。NYダウは前日比669ドル(1.34%)安の49,451ドル。NASDAQ総合指数は前日比469ポイント(2.03%)安の22,597。S&P500指数は前日比108ポイント(1.57%)安の6,832。
日経平均は下落。ソフトバンクGは純利益がアナリスト予想を下回ったことで売られた。米国関連のリクルートの調整が継続。三井海洋開発は通期営業利益予想がアナリスト予想に届かず下落。楽天Gは前期最終赤字の拡大で安い。キオクシアHDは1~3月期見通しがアナリスト予想を上回り上昇。日産は今期の営業赤字予想幅が縮小したことが好感された。サンリオは今期3度目の業績上方修正と3月末に1株を5株に株式分割すると発表しストップ高。
スタンダード市場では、ヒーハイストが続落。シキノハイテックは通期営業赤字予想に下方修正し大幅反落。ゼロは上期営業減益で下落。名村造船は通期の営業減益幅縮小で上昇。不動産開発のコロンビア・ワークスは好決算で、金融機関向けシステム開発のトレードワークスは今期予想でストップ高。
グロース市場では、AI関連のエクサウィザーズは第3四半期が好決算だったが、通期予想を据え置いたためストップ安。コンサルティングのサークレイスは人件費やシステム関連費用による大幅減益でストップ安。小売のトライアルは好決算と中期経営計画が好感されストップ高。EDPは8日続伸。
日足チャート上では、上下にヒゲを伴う陰線。ギャップダウンで寄り付き987円安まで売られたが、急上昇する5日移動平均線(5万6569円)を割り込む場面はなかった。短期急騰局面の調整範囲内と考えられる。週足では、長い上ヒゲを伴う大陽線。ギャップアップで6週連続の陽線を引き、強い買いトレンドを示唆する形となった。
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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。今のマーケットは一筋縄ではいきません。強力な買い材料が出現するとほぼ同時に、それと力の拮抗した売り材料が必ずと言ってよいほど現れてせめぎ合いを演じています。
買い材料の筆頭格が衆院選です。2月8日(日)に投開票が行われ自民党が歴史的な大勝を収めました。その余韻が今もまだ株式市場には残っています。
週明け月曜日にはさっそく市場は日経平均+2110円の上昇で応えました。終値で史上初めて56,000円の大台を突破しています。続く火曜日も熱気は冷めやらずず、高水準の出来高を保ったまま、ここでも終値で57,000円を突破しました。
その一方で売り材料としては、米国で広がりを見せる「SaaSの死」です。ソフトウエア業界はAIによってビジネスが侵食されてゆく懸念が強まっており、それが次第にアマゾンやグーグル、アップルにまで拡大しつつあります。
これまでAIの進展はほぼ確実にマーケットとしてはプラス方向でとらえてきましたが、それが次第にマイナス方向に作用するケースが増えています。この影響を見きわめようとする動きがしばらく続きそうな雲行きです。
そうは言っても、現在の日本株の力強い上昇は当分は続くと見られます。マクロ経済政策を握る政策サイドの変化に続いて、今後は各企業の設備投資などミクロベースの変化が出てくる番です。短期的な調整局面はあったとしても、それが全体のトレンド転換につながる状況にはなりにくいと見られます。
堅調な値動きを維持したまま、来週の通常国会の召集、そして冒頭の高市首相による施政方針演説を見極めようとする動きになりそうです。
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注目記事 Pick up
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【メモリー関連 日米で逆行高 キオクシアが上場来高値】
日本証券新聞 2月16日(月)紙面1面TOP記事掲載
三菱ガス化など材料系もマーク
米国市場でSaaSなどソフトウエア関連ビジネスがAIに代替されるとの懸念が再燃、関連株が売られた流れを受け、13日の東京株式市場は大幅続落。日経平均株価は一時前日比1000円近い下落となった。
12日の米国市場では決算への失望もありシスコシステムズが12%超の下落となったほか、半導体の不足と価格高騰により製品に製造や販売に悪影響が出るとの懸念からアップル(AAPL)が約5%の下落。主力ハイテク、AI関連が売られナスダック総合指数、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2%を超える下落となった。
こうしたなか、全体とは逆の動きを見せたのがメモリー関連だ。米国ではフラッシュメモリーの大手サンディスクが5.1%高、AIサーバー向けHDDなどのウエスタンデジタル3.8%、シーゲート・テクノロジーズ5.9%高などなった。日本では12日に決算を発表したキオクシアHD(285A・P)が急伸。前日比3,245円(15.3%)高の2万4420円まで買われ、1月末に付けた上場来高値を更新してきた。実際、同社の決算ではメモリー需給のひっ迫と価格上昇が確認されており、半導体材料などの関連銘柄を含め、業績の裏付けのあるグループとして堅調な展開が期待できそうだ。
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今日の市況概況
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2月13日(金)☆[概況/大引け] 
697円安の5万6941円。ソフトバンクグループが安い
大引けの日経平均は697円安の5万6,941円、TOPIXは63ポイント安の3,818ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は249、下落銘柄数は1,327。出来高は34億1,005万株、売買代金は10兆7,625億円。
2月12日の米国株式市場は、AIによる代替への警戒で、物流ブローカーが売られた。
13日の日経平均は一時987円安の5万6,652円となった。
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