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インタビュー2023年12月7日

億り人DAIBOUCHOU氏が聞く! シーラテクノロジーズ 杉本宏之代表取締役会長 グループ執行役員CEO

業界初!米ナスダック上場の快挙達成

応援型投資「利回りくん」、成長加速へ

不動産株への集中投資で2006年に200万円を10億円に“大膨張”させた専業投資家のDAIBOUCHOU氏によるインタビュー企画。今回は23年3月31日に国内不動産業界では初となる米国ナスダック市場への上場を果たしたシーラテクノロジーズ(ティッカー:SYT)杉本宏之代表取締役会長 グループ執行役員CEOに話を聞いた。その一部を抜粋して紹介する。

DAIBOUCHOU(以下、D):ナスダックに上場されたということで、すごいですよね。

杉本:大変でした。やはり言葉の違い、コミュニケーションというのが非常に難しい。しかも昼夜逆転しているので、オンラインで毎日投資家と話をしていた一番大変な時期は最大37時間起きていたこともある。株価を付けるのは本当に大変で、米国の投資家に(向こうからしたら)いわば日本のよく分からない会社をどうやって説明するのかというのは大変だった。

D:他の不動産クラウドファンディングと、御社の「利回りくん」はどのような違いがあるのか。

杉本:他社は自社物件だけとか匿名組合が後押ししたものが中心となっているが、われわれはプラットフォーマーとして様々な武器を扱う。その中心になっているのが「地域創生」や「社会貢献」「応援投資」ということで、この最たる例が堀江さんが創業した宇宙ベンチャー、IST(インターステラテクノロジズ)社のロケットファンドだ。

ロケットの夢を応援したいという方々や北海道の地域の皆さまと一緒にファンドレイズ(資金調達)をしたところ、7億円(の募集金額)に対して8億7,000万円ぐらい応募があり、IST社は3つの工場を建てることができた。これは普通に銀行だけで行っていたら実現しなかったことですから、われわれの社会的意義というのは非常に大きいものを果たしたんじゃないかなと思います。

D:銀行とかがなかなか融資しにくい物件も扱える。

杉本:われわれは元々がデベロッパーですから、自分たちで土地を買ってモノづくりをやってきたことが非常に大きい。土地から買って、建築・設計・デザイン、それから販売・管理、これらは全部自前で内製化してやっている。

D:例えば「利回りくん」の物件が出口として売却されたとする。売却益はどのような分配になるのか。

杉本:ファンドによって設定はまちまちだが、基本的にはわれわれがある程度リスクを取って投資をする。また、このほど借り入れ型のファンド組成の免許の許認可を得た。これからは例えば10億円だったら半分は借り入れをして残り5億円のエクイティ部分だけファンディングしていくということもできるので、投資効率とお客さまへの還元が上がっていく。

D:借入型ができると相当利回りが高くできる。

杉本:大部分を1%ぐらいの金利で調達できて、キャッシュ部分をお客さまと一緒に投資をしていくということになるので、銀行も出しやすいと思うし、投資家側にとっても利回りが上がるメリットがあるので、これからさらに加速していけると思う。

D:不動産は融資を受けてレバレッジをかけられるところがメリットの一つ。株式投資に比べてリターンが拡大できる。

杉本:まさしくレバレッジをかけていくというのが、われわれ不動産業の一番大事なポイント。そもそもシーラテクノロジーズというグループのバランスシートと、「利回りくん」というバランスシートがあり、エクイティでしか集められなかった部分が借り入れもできるようになったことで二つの法人がグロースしていく。

D:「利回りくん」のところが融資も受けられるようになって、より事業を拡大しやすくなった。

杉本:そうですね。ここはかなり来期想定以上にドライブしていくと思います。

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このほか、米国投資家の反応やクラウドファンディングの将来が語られた今回の対談の続きは動画でお楽しみいただけます。詳しくは「日本証券新聞公式Digital版」をご覧ください。