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IPO2025年6月20日

新規上場紹介 みのや 7月18日 スタンダード 菓子専門店「おかしのまちおか」をチェーン展開

みのや(386A)が7月18日、東証スタンダードに新規上場する。

正木宏和社長の実父が東京都中野区で個人商店の菓子卸売を営んだことを起点とし、1942年に埼玉県大宮市(現さいたま市大宮区)に疎開し菓子小売り事業を開業したことが源流。

現在は菓子専門店「おかしのまちおか」を直営方式でチェーン展開。大手菓子メーカーから中小中堅メーカー、輸入菓子、プライベートブランドまで充実した商品バリュエーションと、チェーン展開による低価格が強み。

取扱商品は、①1年中どの店でも豊富に扱う「定番商品」②メーカーから同社のようなディスカウンターに特価品として流通される旧規格品(規格や入数、パッケージ変更などがあった商品)や処分品など「スポット商品」――に区分される。

「定番商品」は大手菓子メーカーのナショナルブランド商品を中心に定番価格で販売することで、1年を通じて安定した売上高と利益の確保につなげている。一方、「スポット商品」はメーカーからの流通でコンビニやスーパーなどに販売しきれなかった旧規格品や期間限定商品などを、好条件で一括仕入れし特売価格で店頭に大々的に陳列することで、集客力の向上につなげている。

出店は全国規模の過度な出店は行わず、関東圏、中京圏、関西圏に的を絞ったドミナント展開を基本とするリージョナルチェーン展開を推進。自社物流センターを関東と関西にそれぞれ2カ所(さいたま、横浜、鈴鹿、茨木)に構え、各拠点で店舗納品分のピッキング、配送車両への荷積みを経て各店舗に定期配送している。

2025年6月期は新規出店17店、退店5店により店舗数208店(24年6月期は196店)。地域別は関東圏が全体店舗の77%を占め、中京圏、関西圏はそれぞれ11%。

店舗形態は、主要駅前立地や商店街を中心とする路面店と、郊外ロードサイドの比較的大規模商業施設を中心とするショッピングセンター(SC)。割合は路面店4対SC6。町内会や地域施設などが行う地域イベントの特注にも意欲的に対応するなど、出店地域のニーズに応える地域密着型の店舗展開に取り組んでいる。

同社は向こう3カ年を見据えた中期経営計画で、安定的かつ継続的に利益を確保できるよう数値目標を定めている。収益力、経営効率を図る指標として、出店店舗数数、売上高、経常利益を重要指標に位置付け、事業規模拡大と収益性向上により中長期的な企業価値向上を目指す。上場に伴う公募増資で調達した資金は新規出店や既存店リニューアルに充てる予定。(Q)

概要

●事業内容=小売店「おかしのまちおか」での菓子販売
●本社=埼玉県さいたま市中央区大字下落合1050-2
●代表者=正木宏和代表取締役社長
●設立=1954年7月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=350万株(上場時)
●筆頭株主=マサキコーポレーション(上場前36.33%)
●公募株式数=50万株
●売出株式数=20万株(ほかオーバーアロットメントで10万5,000株)
●仮条件=6月30日に決定
●ブックビル期間=7月2日~8日
●引受証券=みずほ(主幹事)、東海東京、丸三、岩井コスモ、むさし、SBI、楽天、マネックス、松井

業績推移(単独)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2023.6 20,142 723 130.45 3.5
2024.6 22,540 1,045 238.08 10
2025.6(予) 24,100 775 144.13 10
※単位100万円、1株利益・配当は円

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