TOP  NSJアップデート  IPO  新規上場紹介 アウトルックコンサルティング 12月12日 グロース 経営管理システム「Sactona」の開発など
IPO2023年11月16日

新規上場紹介 アウトルックコンサルティング 12月12日 グロース 経営管理システム「Sactona」の開発など

経営管理システム「Sactona」(サクトナ)の開発、経営管理コンサルティングの提供など行なうアウトルックコンサルティング(5596)が12月12日、グロース市場に上場する。

Sactonaは企業の予算管理・予算編成・経費予算管理などの管理会計・経営管理を高度化・効率化するために同社が独自開発したクラウド対応型の経営管理システム。開発・販売から導入支援、保守、インフラストラクチャーまで一貫して提供する。

経営管理分野は、個別の企業ごとに集計数値、管理の手法、指標の設定などが異なり、統一されたシステムの採用が遅れている。大多数の会社では担当者がマイクロソフト社のエクセルなどの表計算ソフトを使い、多くの労力を投入して作業に取り組んできたが、取扱い情報量の増加に伴う作業の長期化、ミスの増加、属人化などの問題が生じている。一連の課題解決に向けたソリューションとしてSactonaとコンサルティングサービスを提供、利用が増えている。

同社の売り上げはSactona事業の単一セグメントで、経営管理の経験を積んだコンサルタントが、顧客のニーズを汲み取りながら、「Sactona」を基盤に、顧客に最適なアプリケーションを開発し、導入している。基盤のSactonaは個別のカスタマイズをせず、顧客ごとに異なる帳票管理や運用はSactona上で個別にアプリケーションを開発し、それぞれのニーズに合致するシステムを柔軟にかつ経済的に提供できる。また、顧客企業側の簡単な作業で修正対応も可能でシステム運用コストの低減を図ることできる。サービス利用のためのインフラは顧客側が手配し、オンプレミスでの利用のほか、クラウド環境を通じての提供も増えているという。

収益構造は「Sactona」の利用対価として、利用ユーザ数に応じて課金されるライセンス利用料などの製品ライセンス収入、インフラサービス収入からなるベースビジネス収入、Sactonaの利用方法等に関する提案・サポート、機能・範囲拡張に関する提案・サポートなどのコンサルティング収入が柱となっている。

市場環境について、日本は経営管理分野のシステム化は途上にあり、強い需要が継続するとみている。製品の継続的な機能拡充、コンサルティング機能の充実などに取り組み、既存顧客への活用範囲の拡大などの提案に加え、新規顧客への提案活動を積極的に進める。2024年3月の売上高は前期比15.0%増の16億5,600万円、営業利益は同4.3%増の4億9,000万円を見込む。(M)

概要

●事業内容=経営管理システム「Sactona」の開発、導入開発、経営管理コンサルティングの提供
●本社=東京都港区南青山3―1―3
●代表者=平尾泰文代表取締役社長
●設立=2006年4月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=357万(上場時)
●筆頭株主=AG2号投資事業有限責任組合(上場前97.21%)
●公募株式数=5万株
●売出株式数=181万2,800株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が27万9,400株)
●仮条件=11月24日に決定
●ブックビル期間=11月 27日から12月1日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、三菱UFJモルガン・スタンレー、マネックス、SBI、丸三、楽天、岩井コスモ、岡三、松井、水戸

業績推移(単独)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2022.3 984 304 97.87
2023.3 1,440 464 90.86
2024.3(予) 1,656 490 105.43
※単位100万円、1株利益は円

関連記事