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IPO2025年7月14日

新規上場紹介 アクセルスペースHD 8月13日 グロース 世界に先駆け小型人工衛星を開発

アクセルスペースHD(402A)が8月13日、グロースに新規上場する。

「Space within Your Reach~宇宙を普通の場所に」を掲げ、2008年より世界に先駆けて小型人工衛星の開発に取り組んできた。これまで「WNISAT-1」「ほどよし1号機」「RAPIS-1」などの顧客向け人工衛星や、自社グループの「AxelGlobe事業」向け人工衛星「GRUS-1」5機を含む計11機を製造した。顧客は政府系機関や民間企業。宇宙利用の拡大に伴い、全世界で人工衛星製造の市場規模は拡大しており、日本政府も宇宙政策を重視しているのが追い風。

「AxelLiner事業」と「AxelGlobe事業」の2つを手掛ける。「AxelLiner事業」は創業以来約17年の経験、ノウハウを基盤として、小型衛星の開発、製造、打ち上げ後の運用に関して、打ち上げ機の手配や許認可の取得なども含めて行う顧客向け小型衛星プロジェクトの開発、運用サービス。「AxelGlobe事業」は自社グループが保有・運用する光学地球観測衛星コンステレーションが取得した画像データの販売や分析結果を提供している。世界的にも商用衛星として幅広い画像を一度に取得できることは強み。

人工衛星は1トンを超える大型衛星が主流で、政府系機関による開発が一般的だった。しかし、独自ノウハウで小型衛星を開発。低コストで設計、製造、宇宙での利用開始までの期間短縮を実現した。

今後、「AxelLiner事業」は本格的な収益化に向けて、多様なミッションに対応可能な汎用バスシステムの確立など研究開発活動を推進し、世界的に急速に高まっている小型衛星利用ニーズに応えていく。「AxelGlobe事業」は、26年に次世代地球観測衛星「GRUS-3」7機を打ち上げ予定。これにより自社で運営する衛星コンステレーションを10基以上の態勢に増強し、広範囲を高頻度に観測できるようになる。

26年5月期の業績は売上高36億4,600万円(前期比29.9%増)、営業損益39億9,900万円の赤字(前期は24億9,500万円の赤字見込み)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=小型衛星の設計・製造・打ち上げ・運用サービス(Axoikiner事業)および光学衛星画像の販売および衛星画像を用いたソリューションサービスの提供(AxelGlobe 事業)
●本社=東京都中央区日本橋本町3-3-3
●代表者=中村友哉代表取締役
●設立=2020年3月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=5,860万1,100株(上場時)
●筆頭株主=31VENTURES-グローバル・ブレイン-グロースⅠ合同会社 (上場前12.17%)
●公募株式数=1,521万1,100株
●売出株式数=オーバーアロットメントで145万5,600株
●仮条件=7月25日に決定
●ブックビル期間=7月28日から8月1日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、大和、SBI、みずほ、東海東京、極東

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2024.5 2,110 ▼2,509
2025.5(予) 1,586 ▼1,824
2026.5(予) 3,646 ▼3,876
※単位100万円、▼は損失

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