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IPO2020年5月29日

新規上場紹介 コパ・コーポレーション 6月24日 マザーズ 生活用品を実演販売

コパ・コーポレーション(7689)が6月24日、マザースに新規上場する。当初は4月2日に上場する予定だったが、市場環境の変化を受けて上場を延期していた。

実演販売を柱として生活用品を中心とした商品を販売している。販売しているのは、掃除用クロス「パルスイクロス」、コーティングフライパン・包丁などの「スーパーストーンバリアシリーズ」といった商品。

実演販売は実演販売士が消費者の目の前で実際に商品を使って見せて使用価値をアピールし、購入を促す手法。実演販売士は売り場において消費者の動向を体感していることもあって商品の目利き力を備えることができ、次に売れる商品についてメーカーや工場と共同で企画できる。

同社では実演販売の力を最大限に生かすために、独自の戦略である「3Dマーケティング戦略」を採用している。テレビの通販番組で商品を実演販売することによって新たな需要を活性化させ、ベンダー(小売業者)販売、インターネット通販など顧客層も販売特性も違う販売チャネルへとそれぞれのシナジーを得ながら販売につなげていき、実演販売士が新たに開拓した需要を回収する戦略。

5種類の販売チャネルがある。①TV通販=地上波テレビのTV通販番組や24時間テレビショッピングチャンネルといったTV通販番組での販売。②ベンダー販売=量販店の店頭で販売。③インターネット通販=大手EC(電子商取引)サイトのショッピングモールで販売。④セールスプロモーション=企業などの依頼に基づき展示会などのイベントに実演販売士を派遣。⑤「デモカウ」=直営店舗「デモカウ」およびECサイト「デモカウ」で商品を販売。2018年から開始した。

①から④は、TV通販運営会社や量販店、ECサイト運営会社、プロモーション依頼主に商品を卸売りしている。

20年3月期は各販売チャネルにおいて売上高は好調に推移。特にTV通販が前の期に比べて87.6%増と大きく拡大。全体の増収増益に寄与した。

21年3月期はTV通販における放映本数の増加、インターネット通販での夏季向け商品の好調な売り上げの実績を反映させ、売上高の増加を見込んでいる。ただ、新型コロナウイルス感染症拡大により、店舗の休業や外出自粛による来客数の減少、各種イベントの中止が見込まれており、その影響が20年9月まで及ぶものと想定。販売チャネル別ではTV通販、インターネット通販では影響を見込まず、ベンダー販売、セールスプロモーション、デモカウにおいては上半期の売上高減少を見込んでいる。売上高56億700万円(前期比横ばい)、経常利益6億9,900万円(同18.9%減)の予想。

概要

●事業内容=実演販売を利用した卸売業
●本社=東京都渋谷区恵比寿南2-23-7
●代表者=吉村泰助代表取締役社長
●設立=1998年10月
●上場前資本金=1,200万円
●発行済み株式数=272万株(上場時)
●筆頭株主=吉村泰助(上場前56.47%)
●公募株式数=32万株
●売出株式数=30万株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が9万3,000株)
●仮条件=6月4日に決定
●ブックビル期間=6月8日から12日まで
●引受証券=野村(主幹事)、大和、SBI、三菱UFJモルガン・スタンレー、東海東京、マネックス、岡三にいがた

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2019.3 3,506 475 133.57 0
2020.3 5,605 863 233.93 0
(予)2021.3 5,607 699 172.94 0
※単位100万円、1株利益は円

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