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IPO2025年9月29日

新規上場紹介 サイバーソリューションズ 10月23日 グロース 法人向けクラウドメールサービス展開

サイバーソリューションズ(436A)が10月23日、グロースに新規上場する。

メールセキュリティの製品・サービスの企画・販売を行うセキュリティソリューション事業と、ビジネスチャットやグループウェアサービスなどの企画・販売を行うコミュニケーションソリューション事業の2事業を展開。カスタマイズ開発を除き、製品開発を自社では行わないファブレス経営により、固定費の抑制を図っている。製品開発に係る対価については、売上高に連動した一定率で設定しており、海外の提携会社に対しても円建てで決済する契約としていることから、原価のコントロールが容易となり、高い利益率を確保している。

もう一つの特徴として、同社では「No.3論理に基づく日本No.1戦略」を掲げている。ターゲットであるメールサービスなどの領域では、ニッチ戦略により業界のトッププレイヤーとの直接的な競争を回避。例えば、業界大手がクラウドサービスを中心としたサービス展開をしている中、同社はクラウドサービスに加えてパッケージソフトウェアも提供、さらに顧客の要望に応じた柔軟なカスタマイズにも対応可能な体制を整えている。

また、業界大手がメール、チャット、Web会議などをオールインワンパッケージとして提供し散るのに対し、同社は分野ごとに最適な他社製品を選定し、組み合わせて提供することで差別化を図っている。

売上高は月額利用料を主とするサブスクリプション形式が大半を占めている。主要な売上高であるクラウドサービスの実質解約率(既存顧客の前月売上高に対する当月売上高の比率から算出)は0%以下、つまり解約金額を既存顧客からの新規収益が上回る状況。2025年4月期におけるストック売上高比率は95%と、安定的なストックビジネスを形成している。

今後の戦略として、①認知度の向上および販売力の強化②クロスセル・アップセルの強化③新サービス提供に向けた事業連携およびM&Aの取り組み④組織体制の強化――を挙げており、うち③については、昨年9月にTKC(9746・P)による資本参加、同年12月には日立システムズとの業務資本提携を実施している。(SS)

概要

●事業内容=デジタルコミュニケーション&サイバーセキュリティ事業(メール・ビジネスチャット・グループウェアなどのビジネスコミュニケーションサービスおよびメールに関連するセキュリティ、リスクマネジメントなどのサービスの企画・開発・販売・サポート)
●本社=東京都港区芝浦3-4-1
●代表者=林界宏代表取締役社長
●設立=2022年12月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=1,578万2,050株(上場時)
●筆頭株主=林界宏(上場前48.43%)
●公募株式数=78万1,900株
●売出株式数=189万4,300株(ほかにオーバーアロットメントで40万1400株)
●仮条件=10月6日に決定
●ブックビル期間=10月7日から10月14日まで
引受証券=大和(主幹事)、丸三、SBI、岩井コスモ、岡三、マネックス、楽天、あかつき、SMBC日興、東海東京、松井、広田

業績推移(単独)

売上高 営業利益 1株利益 配当
2024.4 2,748 916 39.28
2025.4 3,126 1,232 60.18
2026.4(予) 3,566 1,492 64.97 32
※単位100万円、1株利益・配当は円

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