ハンワホームズ(275A)が11月17日、名証ネクストに新規上場する。
屋外空間における企画提案、設計施工を主とする「空間創造事業」および屋外家具、ガーデン雑貨などのeコマース(電子商取引)・卸売を主とした「DEPOS事業」の2事業を展開。DEPOS事業は屋外家具・資材のブランド事業で、国内外のメーカーと直接取引を行い、高品質でデザイン性に優れた屋外家具をECやショールーム展示、法人営業などを通じて幅広い顧客に提供している。
創業時より本社を置く大阪府を中心に、和歌山県、奈良県、兵庫県、京都府での設計・施工を自社一貫で行っている。戸建事業分野の外構工事からスタートし、現在では集合住宅・商業施設の屋外工事、公共施設まで幅広い領域に対応している。
戸建外構工事では、ハウスメーカーの協力業者として新築住宅の成約前から打ち合わせに同席。土地造成工事から外構工事まで自社で完結することで、住宅着工前から入居後の生活まで統一した設計施工を可能としている。自社サイトやSNS(交流サイト)などからの直接工事受注にも積極的に取り組んでいる。
商業施設においてはDEPOS事業での輸入経験を生かしたオリジナル建材や、屋外家具の納入を含めた空間の設計施工を提案することで差別化を図っている。また、1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士といった有資格者が多数在籍し、正社員での若手技術者育成、資格取得にも力を入れている。
公共工事では、大阪府並び泉南市から学校の改修工事や近隣公園遊具の改修工事などを受注。さらに屋外空間の創造を通して地域社会とのかかわりを深める「Park―PFI事業」にも取り組んでいる。
空間創造事業とDEPOS事業の二事業体制により、屋外空間に関するプロセスをワンストップで担える体制を構築。従来モデルに比べて短納期かつ高い再現性を実現できるほか、独自開発の家具や輸入資材を活用し、空間演出まで含めた差別化提案を行うことで高付加価値を生み出している。
また、土木・建築・造園・家具演出といった複数領域を横断的に手掛けるため、単一業種では難しいスケールや完成度の高い空間創出を可能としている点も大きな強み。商業施設や公共空間など体験価値の高い法人案件の実績が増加しており、大阪府貝塚市のPark―PFI事業をはじめ、福岡県福岡市、千葉県成田市の商業施設など全国スケールでの施工実績が蓄積され、空間を通じた接点づくりが次の案件認知拡大につながっている。(SS)
概要
●事業内容=建設業およびECを中心とした小売・卸売業
●本社=大阪府泉南市幡代3-838-1
●代表者=鶴厚志代表取締役社長
●設立=1994年7月
●上場前資本金=3,000万円
●発行済み株式数=238万株(上場時)
●筆頭株主=鶴厚志(上場前66.95%)
●公募株式数=38万株
●売出株式数=オーバーアロットメントで5万7,000株
●仮条件=10月29日に決定
●ブックビル期間=10月30日から11月6日まで
●引受証券=フィリップ(主幹事)、松井、SBI、マネックス、楽天、東洋、東海東京、広田、Jトラストグローバル
業績推移(単独)
売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
2024.2 | 1,626 | ▼73 | ― | ― |
2025.2 | 1,865 | 17 | 6.09 | ― |
2026.2(予) | 2,286 | 113 | 37.90 | ― |
※単位100万円、1株利益は円、▼は損失 |