TOP  NSJアップデート  IPO  新規上場紹介 ヒット 7月4日 グロース 屋外広告をワンストップで実施
IPO2025年6月9日

新規上場紹介 ヒット 7月4日 グロース 屋外広告をワンストップで実施

ヒット(378A)が7月4日、グロースに新規上場する。

不動産オーナーから賃借した繁華街やロードサイドの屋上や壁面に広告用のデジタルサイネージやアナログ看板を設置。広告を掲出する。東京の渋谷ハチ公前、池袋駅前や大阪・新御堂筋など展開場所は幅広い。

屋外広告媒体の開発、設置運営、広告枠の販売までワンストップで行うのが強み。直接販売による顧客ニーズ把握や、30年の実績、ノウハウが参入障壁になっている。屋外広告媒体はデジタルサイネージ、アナログ看板を合わせて61媒体139面を展開。池袋ならサブカルチャー好きの女性向けに漫画やアニメ、ゲーム広告、大阪・道頓堀なら観光客やインバウンド向け商材など、設置場所の特性、ニーズに応じた広告を提供できる。自社単独での広告掲出面所有を基本とするが、他社所有面の運用・販売委託、広告代理店としての他社媒体取り扱いも行っている。

売上高の4分の3は自社運営のデジタル媒体。このほか、自社アナログ媒体13%、その他10%となっている。このため、自社デジタル媒体数や稼働率を重視しており、ともに順調に増加している。また、屋外広告用のクリエイティブ制作サービスや、屋外広告連動のスマホ位置情報広告サービスなど、周辺サービスにも取り組んでいる。中でも肉眼で立体的に見える「肉眼3D広告」はSNS(交流サイト)とも親和性が高く、人気を集めている。

今後、広告効果の高い好立地で大型の媒体開発や特定エリアでの同時多面展開可能な広告面のセット商品開発に注力。年間3~5媒体程度の繁華街の大型デジタル媒体開発を目標としている。

また、媒体価値の最大化により稼働率の向上にも努めていく。将来的にはアジア諸国を中心とした海外展開を計画。日本で培った実績を生かすとともに、国内では海外の先進事例の応用や外国企業の案件獲得など双方向のメリットを生かす方針。

2025年6月期の業績は売上高44億6,200万円(前期比8.3%増)、営業利益14億2,400万円(同1.9%増)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=屋外広告媒体の企画、運営および屋外広告を中心とした広告全般の取り扱いに係る事業
●本社=東京都中央区銀座6-17-1
●代表者=深井英樹代表取締役社長
●設立=1991年2月
●上場前資本金=2,950万円
●発行済み株式数=623万株(上場時)
●筆頭株主=松丸敦之(上場前55.7%)
●公募株式数=67万株
●売出株式数=95万株(ほかにオーバーアロットメントで24万3,000株)
●仮条件=6月17日に決定
●ブックビル期間=6月19日から25日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、みずほ、岡三、松井、東洋、マネックス

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2023.6 3,435 1,135 135.87 13
2024.6 4,122 1,403 168.28 17.5
2025.6(予) 4,462 1,413 167.63 17.5
※単位100万円、1株利益・配当は円

関連記事