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IPO2023年11月28日

新規上場紹介 ヒューマンテクノロジーズ 12月22日 グロース 勤怠管理「KING OF TIME」をクラウドで提供

ヒューマンテクノロジーズ(5621)が12月22日、グロース市場に上場する。クラウド勤怠管理システム「KING OF TIME」(KOT)の開発・販売、サービス提供が主力事業で売上高の約9割を占める。

勤怠管理システムは2019年4月に施行された「働き方改革関連法」への対応でSaaS市場を中心に市場が急拡大、同社もKOTに経営資源を集中し、需要に応えてきた。

KOTの特長は働き方や業務形態に応じ、幅広い企業の勤務形態への対応が可能なこと。生体認証やICカードなど様々な打刻形態に対応でき、ユーザーごとの就業規則に対応した勤怠管理(独自に付与する休暇の管理、残業申請などの各種申請承認など)を実現している。また、集計された従業員・勤怠データを給与計算サービスや人事管理サービスへ活用する機能を持たせ、勤怠管理と親和性の高い外部サービスとの連携で、利用者の利便性を高めている。このほか、チャット、電話、オンラインヘルプなどでサポート体制が充実している上、最新のセキュリティ環境を設定し、運営、バックアップも複数拠点で行うことで信頼性を確保している。中小・中堅企業を中心に市場が広がったが、近年は大手企業への導入も進んでいる。

販売は既に多数の顧客を持っている販売パートナー企業と連携することによって効率的に顧客を獲得している。23年9月時点で課金ID数に占める販売パートナー経由の間接販売が、約65%を占めている。残りは同社グループが主体となり販売する「直販」、サービスを機能として提供し提供先のブランドで展開する「OEM(相手先ブランドによる製造)」などとなっている。

今後の成長戦略として、勤怠管理から給与計算まで全ての機能が「月額1人300円」のワンプライスで利用できる「ワンプライス戦略」を進める。市場競争力のある価格でシェア拡を図る方針だ。また、現在、収益の大半がKOTのSaaSから成り立っているが、既存サービスの伸長、有償のプレミアムサポートの強化など図る一方で、給与計算のBPOサービス、「KING OF TIME電子契約」など新規事業の展開を積極的に進める。新規業の展開に伴い中期経営計画(23年度~27年度)の前半はシステム開発投資が先行し、収益貢献は26年3月期以降になる見通し。最終年度には営業利益率30%を目指している。(M)

概要

●事業内容=勤怠管理を中心としたクラウドサービスの開発および提供
●本社=東京都港区元赤坂一丁目6番6号
●代表者=家﨑晃一代表取締役社長
●設立=2011年12月
●上場前資本金=1,993万円
●発行済み株式数=910万株(上場時)
●筆頭株主=ニューホライズン(上場前44.44%)
●公募株式数=100万株
●売出株式数=228万8,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が49万3,200株)
●仮条件=12月4日に決定
●ブックビル期間=12月6日から12日まで
●引受証券=みずほ、大和(共同主幹事)、SBI、楽天

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2022.3 3,584 583 54.15 15.89
2023.3 4,223 325 29.33 8.8
2024.3(予) 4,919 481 38.96 10.26
※単位100万円、1株利益・配当は円

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