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IPO2021年5月28日

新規上場紹介 ペルセウスプロテオミクス 6月22日 マザーズ 「抗体」に特化した創薬ベンチャー

ペルセウスプロテオミクス(4882)が6月22日、マザーズに新規上場する。昨年3月に上場の予定だったが、上場を延期していた。

最先端の抗体技術を用いて、がんやその他疾患の治療用医薬品の研究開発、関連業務を行う東京大学発の創薬バイオベンチャー。2009年に富士フイルムが親会社となったが、18年3月の第三者割当増資を経て、同社の連結対象から外れた。ただ、現在も富士フイルムが大株主であることに変わりはない。

東京大学先端科学技術研究センター・システム生物医学ラボラトリー(LSBM)が開発したタンパク質発現・抗体作製技術を基盤とした独自技術で機能性の高い抗体を作成し、その抗体を治療薬として開発。抗体に関連する研究機関や製薬企業の研究受託も手掛けるほか、各種疾患のバイオマーカーとなるタンパク質群に対する抗体を開発し、研究用試薬として販売している。導出時の契約一時金とその後の継続的なマイルストーンを得る事業形態。富士フイルム向けの依存度は7割強にのぼる。

現在は導出済みの3抗体に続く薬剤候補である抗トランスフェリン受容体抗体の開発に集中している。肝臓がん、固形がん、血液がんを対象とした4件のパイプライン、多様なプラットフォームを用いた自社開発プログラムを推進中。医薬品開発における治験の中断などコロナ禍の影響を受けているが、抗体試薬販売については2023年3月期におおむね回復する見通し。上場に際して調達した資金は既存パイプラインの研究開発費用や、新規のパイプラインの研究開発・導入などに充当する予定。(SS)

概要

●事業内容=医薬品などの研究開発、製造、販売
●本社=東京都目黒区駒場4ー7-6
●代表者=横川拓哉代表取締役社長執行役員
●設立=2001年2月
●上場前資本金=6億400万円
●発行済み株式数=1,168万6,400株(上場時)
●筆頭株主=富士フイルム(上場前32.39%)
●公募株式数=330万株
●売出株式数=49万5,000株(オーバーアロットメントによる売出)
●仮条件=6月2日に決定
●ブックビル期間=6月 4日から10日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、みずほ、SMBC日興、いちよし、岡三、三菱UFJモルガン・スタンレー、藍澤、岩井コスモ、エイチ・エス、極東、東洋、松井、水戸、むさし

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.3 85 ▼834 ▼136.95 0
2021.3 67 ▼410 ▼59.03 0
2022.3(予) 70 ▼583 ▼57.16 0
※単位100万円、1株利益は円、▼は赤字

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