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IPO2023年11月21日

新規上場紹介 雨風太陽 12月18日 グロース 産直アプリ「ポケットマルシェ」運営

雨風太陽(あめかぜたいよう、5616)が12月18日、グロースに新規上場する。

全国の農家・漁師から、直接やりとりをしながら旬の食べ物を買うことができるプラットフォーム「ポケットマルシェ」を運営。全国各地の生産者約7,900人が登録しており、全国各地の四季折々の最旬の食材約1万5,000品の商品がそろう。他のプラットフォームでは入手が難しい希少品種や、大手流通では販売することができない規格外商品も出品されている。

ポケットマルシェは産直EC市場の先駆者的存在。流通規模が拡大するにつれて、取引に携わる生産者数や出品数、自治体数などが増加し、それに伴ってプラットフォームとしての価値も高まっていく構造にある。多様な食材と生産者とのつながりによって継続購入ユーザーが積み上がり、購入者全体に占めるリピート率は約8割、1カ月の平均購入回数は約2.5回であり、ロイヤリティの高い顧客が安定した売り上げを支える要因となっている。

このほか、消費者向けでは定期的に旬の食材が届くサブスクリプションサービスや、食材付き情報誌「食べる通信」、ふるさと納税プラットフォーム「ポケマルふるさと納税」を提供。企業・自治体向けでは、中央省庁や地方自治体が持つ一次産業振興予算を用いた自治体支援サービスや法人向け食材販売などを手掛ける。

また、全国の生産者ネットワークを活用した個人向け旅行関連サービスも展開。農業や漁業を中心とした自然体験プログラムを開発し、自社サービスとしては小学生向けの「ポケマルおやこ地方留学」、また、自治体と連携しインバウンド向け観光コンテンツ開発などを行っている。

財務面では、サービスに関する開発や体制強化に伴う人員増強への投資を行った結果として、営業赤字かつ営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスが継続している。ポケットマルシェはプラットフォーム型のビジネスであり、会社側は「売上高に占める費用の割合の逓減とともに、売上高の成長を通じて当期純利益の黒字化を図っていくことが重要な課題」としている。(SS)

概要

●事業内容=CtoCプラットフォーム「ポケットマルシェ」運営、生産者の販路拡大などを目的とした自治体向け支援サービス、生産者のもとで学ぶ地方留学プログラムの提供など
●本社=岩手県花巻市大通1-1-43-2花巻駅構内
(最寄りの連絡場所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-26-5)
●代表者=髙橋博之代表取締役
●設立=2015年2月
●上場前資本金=3億8,150万円
●発行済み株式数=235万3,050株(上場時)
●筆頭株主=PNB-INSPiRE Ethical Fund1投資事業有限責任組合(上場前14.87%)
●公募株式数=44万6,300株
●売出株式数=9万株(ほかにオーバーアロットメントで6万2,500株)
●仮条件=11月30日に決定
●ブックビル期間=12月1日から7日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、SBI、マネックス、岡三、丸三、東洋

業績推移(単独)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2021.12 445 ▼564
2022.12 635 ▼321
2023.12(予) 955 ▼181
※単位100万円、▼は損失

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