TOP  NSJアップデート  IPO  新規上場紹介 MITホールディングス 11月25日、JASDAQ システム開発・運用保守が柱
IPO2020年10月26日

新規上場紹介 MITホールディングス 11月25日、JASDAQ システム開発・運用保守が柱

MITホールディングス(4016)が11月25日、JASDAQに新規上場する。

システムインテグレーション(SI)サービスを柱に各種ソリューションサービスを提供している。独立系のシステムインテグレーター(SIer)として、前身のシステムイオ社を含めると30年の実績を持つ。

SIサービスは、大手メーカーや大手SIerからの各種の社会インフラ系基幹システム開発およびネットワーク基盤構築の受注が柱。システム・アプリの開発から導入・運用保守までワンストップで提供している。特に、公共(中央省庁、自治体)、通信(携帯キャリア)、金融(銀行、クレジット、保険)の分野における開発実績とノウハウの蓄積を強みに、顧客との長期的な継続的取引によって安定した受注を確保している。

金融系や中央省庁のセキュリティネットワークや携帯・スマートフォンなどの基地局インフラの設計・構築も行っている。また、プロジェクトの問題点を客観的視点でとらえ、体制見直しのアドバイスや効率化のためのツール導入などトラブルを解決するためのサポートを行っている。主な開発実績としては、中央省庁向け年金システム、IoT/IoE技術のベースとなる通信キャリア向けシステム、医療系(健康保険組合業務向けパッケージ)システムなどがある。

ソリューションサービスは、①CAD(コンピューター支援設計)、②認証、③デジタルマーケティングなどそれぞれの分野でサービスを提供している。①CADは高機能で幅広い互換性を持つ2次元汎用CADである「DynaCAD」シリーズの開発・販売や、自治体の電子化に伴うコンサルティング、図面電子化サービスを行っている。②3D顔認証システムの販売や顔認証以外の生体認証機器のコンサルティングを行っている。銀行・証券などの金融機関での本人認証のほか、原子力関連施設や医療関連施設でのセキュリティの強化などに幅広く利用されている。③誰でも簡単にデジタルブックが制作・配信できるシステム「Wisebook」を開発・販売している。近年のデジタル化に伴う紙媒体の電子化サービスとして、電子書籍化、社内文書管理、教育現場での電子教科書への対応など、将来的に大きなマーケットが見込まれるそれぞれのマーケットで高い評価を得ている。

ほかに、操縦技術講習などを実施するドローンソリューションサービス、小中学生を対象とした無料のプログラミング教室の運営を行うエデュケーションサービスを展開している。

2020年11月期は、新型コロナウイルス感染症の影響で一部の開発案件の延期または中断が発生した。売上高39億600万円(前期比1.6%増)、経常利益1億2,800万円(同13.2%)を見込んでいる。SIサービスの売上高は35億円(同0.9%増)、ソリューションサービスは2億7,600万円(同5.9%増)の予想。第4四半期(9~11月)については、DynaCAD製品の年間保守料などのほか、新規顧客開拓による受注の増加を加味し4億600万円(同8.5%増)を見込む。

上場に際して調達した資金の使途は、①社内基幹システムの刷新、②人材採用・養成費用、③3DCADソフトウエアの開発費、④新規ビジネスへの投資・研究開発費―に充当する予定。

概要

●事業内容=システムインテグレーションサービス(開発、運用保守、インフラ構築など)およびソリューションサービス(デジタルブック、CAD、顔認証など)
●本社=千葉市美浜区中瀬2-6-1
●代表者=鈴木浩代表取締役社長
●設立=2009年12月
●上場前資本金=2億32万円
●発行済み株式数=199万1,600株(上場時)
●筆頭株主=鈴木浩(上場前18.53%)
●公募株式数=25万株
●売出株式数=30万株
●仮条件=11月4日に決定
●ブックビル期間=11月6日から12日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、みずほ、岡三、ちばぎん、東洋、水戸、岩井コスモ、極東、マネックス、エース、丸三、楽天

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2018.11 3,827 112 37.61 0
2019.11 3,845 113 38.65 5
2020.11(予) 3,906 128 46.65 5
※単位100万円、1株利益・配当は円

関連記事