昨年1月にアメリカシアトルで一号店がオープンしたAI(人工知能)無人スーパー「Amazon Go」。専用アプリをダウンロードし、2次元コードをかざして入店、商品を手に取りお店から出るだけで決済が完了するという、まさに近未来スーパーの登場に心ときめかせたのを覚えています。

2004年にイオン(8267)グループが消費者自身で商品バーコードを読み取るタイプのセルフレジを導入した際には、あこがれのレジ打ちが出来ることがうれしくて率先してバーコードを読み取っていました。17年よりファーストリテイリング(9983)が導入した、買い物カゴ内商品のICタグを読み取るタイプのセルフレジを利用した際には、カゴを指定の場所に置くだけで瞬く間に合計金額が算出される、そのあまりのスピードに驚いたものです。

そして昨年10月にはAI機能を備えたカメラが商品の識別、合計金額の計算、決済まで行ってくれる決済システム「スーパーワンダーレジ」が導入された無人店舗「TOUCH TO GO」の実証実験がJR赤羽駅ホームで行われ、いよいよレジの進化とともに国内における店舗無人化が現実味を帯びてきました。

そんな中ローソン(2651)が、8月23日から氷取沢町店において約半年間、深夜時間帯をレジに店員を置かない無人営業とし、客自身が決済するスマート店舗としての実験を実施すると発表。店舗オペレーションや防犯、物流面の課題、売り上げ推移などを検証し、その後の拡大展開を検討するとしています。深刻な人手不足や、過疎化など無人店舗の実用化が急務とされる中で、ローソンは付随する問題点をクリアし無人店舗業界をけん引していくのか、顧客のデータ収集や在庫管理の効率化などのメリットの寄与とともに注目しています。