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コラム2021年7月16日

竹中三佳の株Catch one’s eye Part.378 「シン・エヴァ」興収100億円突破!

7月12日「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(3月8日公開)が公開127日で興行収入100.1億円、観客動員数655万人を記録しました。1995年のTVシリーズ放送で社会現象を巻き起こした「新世紀エヴァンゲリオン」。2007年公開「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」、09年「破」、12年「Q」に続く新劇場版シリーズの最終作となる今作。初見で来場する人は少ないだろうし、老若男女に支持される内容とは言いがたく、エヴァファンの私ではありますが正直100億円の突破は難しいと考えていました。

そんな中、行われていたのが、再来場を促す怒涛(どとう)のプロモーション。公開初日の主要キャラクター描きおろしイラストチラシ配布を皮切りに、入場者数量限定プレゼントはポスターや冊子など5回にわたり行われ、全収集したいファンは再来場を繰り返すことに。1997年以来となる主要キャストや監督陣による舞台挨拶は、全4回開催。全国劇場同時生中継が行われ、先着チケットは販売開始と同時に完売する過熱ぶりを見せました。

中でも話題となったのが緊急事態宣言明け6月12日に上映開始されたカットの差し替えを行った新バージョン「EVANGELION:3.0+1.01」。ファンの差し替えられたバージョンを見つけたい心理を見事につき、同日開始された公式謹製36ページ冊子配布、ドルビーシネマスクリーンでの上映も相まって、連日満席。この週の興行収入額は驚異的な伸びを記録しました。エヴァファンの友人の中には10回以上観に行っている人も少なくなく、最終作を余すところなく楽しみ尽くしたいファン向けとも言える今回の的確なプロモーションとその効果に驚かされました。

映画、映像ともにヒット作が寄与し第1四半期大幅増益決算となった東宝(9602)。今後控えるスタジオジブリ映画『アーヤと魔女』をはじめとする注目配給作品はどこまで興行収入を伸ばすのか、全国公開21日までとなる「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の最終興行収入額とともに注目しています。

竹中三佳さんのプロフィール

タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

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