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コラム2025年6月6日

竹中三佳の株Catch one’s eye Part.561 機能性歯磨き粉市場拡大

アース製薬「シュミテクト」は18年連続成長

「歯と口の健康週間」に合わせたかのように奥歯に鋭い痛みを感じ、まさに虫歯予防デー(6月4日)に歯科医院を受診。診断は人生初となる「知覚過敏」でした。知覚過敏とは、虫歯や神経の炎症などがないにもかかわらず、歯磨きや飲食などの刺激で歯に一過性の痛みを感じる症状で、日本人成人の約3人に1人が経験するといわれています。

診察後に試供品として渡されたのが、アース製薬(4985・P)が販売する発売から30年以上の歴史を誇る知覚過敏ケアの定番ブランド「シュミテクト」の歯磨き粉「シュミテクト歯周病ダブルケアEX」でした。特徴はイオンバリアによる知覚過敏の予防に加え、薬用成分(IPMP・MAG)による歯周病と口臭のトリプルケア。こうした機能性歯磨き粉の市場は、ニーズの高まりとともに拡大を続けており、平均価格は過去5年で約20%上昇しています。

近年では、家庭でも用途別の歯磨き粉を使い分ける傾向が強まり、実際実家にも、父の知覚過敏用、母のホワイトニング用、孫たちの子供用と、複数種類の歯磨き粉が並んでいました。

こうした消費者のニーズの細分化が市場成長を後押ししており、2023年度のハミガキ市場は1,356億円。3年間で+5%(+65億円)と堅調に拡大する中、知覚過敏用は+11%(+24億円)と突出した伸びを見せています。その中でも中核ブランドの「シュミテクト」は18年連続で売り上げ成長を続けており、急速に進む高齢化と健康志向の高まりを背景に、今後も市場の牽引役として期待されています。医薬品と日用品の中間に位置し、景気に左右されにくいとされる「機能性日用品」という領域において、次に市場を制するのはどのメーカーなのか、知覚過敏の経過とともに今後の動向に注目しています。

竹中三佳さんのプロフィール

タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

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