主力の軟骨無形成症(ACH)の臨床試験が年内に第3フェーズへ
【事業内容】
2003年8月1日に設立され、約23年の歴史を有する創薬ベンチャー企業で、分子標的薬の新たな可能性を切り開く「アプタマー創薬」が専門領域。アプタマーとは、1本鎖の核酸が塩基配列に応じて様々な立体構造を形成し創薬標的に結合する性質を利用した新しい医薬品。抗体医薬に対する優位点としては標的に対する高い選択性と結合力、標的の種類を問わない汎用性、化学修飾の容易性、化学合成、低い免疫原性などがある。またアプタマーは低分子や抗体とも異なる特徴を持つ核酸分子で、疾患の原因物質を高精度で狙い撃ちすることができる。さらには抗体医薬品に比べてコスト効率が高く、取り扱いやすいという利点もあり、特に希少疾患やがん領域で新たな治療の選択肢を提供できる可能性がある。創業者である中村義一社長は元東京大学教授(現名誉教授)。
【重点領域とパイプライン】
アプタマーというモダリティ(治療手段)の特性を勘案し、眼科疾患と希少疾患を重点領域として事業を推進している。
①手や足の短縮を伴う低身長となる希少疾患の軟骨無形成症(ACH)。
日本での第2相臨床試験を完了し、有効性が確認され、標準治療から切り替え症例で改善例あり。 安全性において重大な懸念はなく、継続投与下で成人身長の実質的な寛解レベル到達の可能性。 厚労省の希少疾病用医薬品指定を取得。第3相臨床試験の準備と並行して、製薬企業と提携交渉を実施中。26年中に開始して28年完了、29年承認申請、取得を目標。
患者数は、米国と欧州を合わせて8,000人と推定され、ACHより軽度のHCH(軟骨低形成症)を加えると1万6,000人と推定される。また、ACH治療薬の市場規模は約1,400億円となっており、HCHも加えると大きな市場規模となる。
②滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)
網膜の下に生じた新生血管により血液や体液の漏出を引き起こし黄斑組織に傷が付き、視力に障害が生じる眼科疾患。
米国で大規模な第2相臨床試験を完了。標準治療薬に対し非劣性の病態進行の抑制、未治療患者への顕著な治療効果などを確認(論文化済み)。 次のステップとして第2相後期試験または第3相試験の実施に向け、開発資金の確保と提携候補先を協議中。 主要先進7カ国wet
AMD患者数は高齢化に伴って増え続け2030年には300万人を超え、市場規模は約1.5兆円と予測される。
【次世代テクノロジー】
①DDS(薬物送達)アプタマーシステムの構築。
核酸医薬の大きな泣き所は、狙った臓器にこの薬を届ける技術がまだなく、これが大きな欠点だった。そこで同社ではナノ粒子でこの中に薬を封入して、その表面に狙った細胞の目印に結合するアプタマーを結合、そしてこれを注射して目的の臓器に届ける仕組みを開発。多くの企業が本技術に対して興味を示している。
②AIアプタマーの開発
AIアプタマーとは、AIを活用して効率良くアプタマーのリード配列を取得すること。ここでのテーマは「効率的なアプタマー探索手法の確立」「アプタマーデザイン手法の確立」「AIアプタマー手法を用いた新規アプタマーの創製」「AIを用いRNAアプタマー創薬の開発を効率化」の4点。従来のように手作業でアプタマー配列を作るのではなく、AIを活用しながらアプタマーが作れるようなシステムの構築が目的。早稲田大学の浜田道昭教授と数年間研究を続けてきており、この分野では世界の最先端技術である。
【決算概要】
2026年3月期第3四半期の決算は、多くの創薬ベンチャーがそうであるように収益面では苦戦している。現在手元にある32億円を基に臨床試験を進め、成果を追求していく。
バイオ・ベンチャー4社 大阪に集結!!
日本証券新聞「バイオIR Day」開催
2月26日(木)大阪で開催したバイオIR Day 現役アナリストとパネルディスカッション有
第1部 ケイファーマ(4896)
第2部 Chordia Therapeutics(190A)
第3部 リボミック(4591)
第4部 Veritas In Silico(130A)
本紙では、第3部に登壇したリボミック(4591)をピックアップ(中村社長は右から2人目)。同社の講演内容を抜粋して紹介
※速報版は最終的な校了前の紙面記事です。今後、修正等が入る場合があります。


